職場でのロジハラ防止に努めよう
ロジハラは、正しいことを言っているだけにハラスメントになるかどうかの線引きが難しい。正しい意見を言うことは、本来歓迎されるべきことであり正論がなにも悪いわけではない。しかし問題となるのは、悪意のある「正論」により相手を精神的に追い詰めるような行為だ。このような行為はロジハラであり、その結果、被害者の職務能力や職場環境に悪影響を与えることになればパワハラとなる。
時には、職場での意見の違いから対立することもあるだろう。しかし職場での意見は、相手を打ち負かすのが目的ではなく企業の発展や業務遂行のためのものだ。組織のなかでは、自分の考えに固執せず相手を尊重する気持ちがなければ人の気持ちを動かすことはできない。事業主は、良い正論とロジハラの違いや防止対策方法を正しく理解し、ハラスメント防止措置に努めよう。
文・加治 直樹
特定社会保険労務士。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。銀行に20年以上勤務。融資及び営業の責任者として不動産融資から住宅ローンの審査、資産運用や年金相談まで幅広く相談業務を行う。退職後、かじ社会保険労務士事務所を設立。現在は労働基準監督署で企業の労務相談や個人の労働相談を受けつつ、セミナー講師など幅広く活動中。中小企業の決算書の財務内容のアドバイス、資金調達における銀行対応までできるコンサルタントを目指す。法人個人を問わず対応可能であり、会社と従業員双方にとって良い職場をつくり、ともに成長したいと考える。