6日の暗号資産(仮想通貨)市場はビットコインの高騰もあり全面高を記録している。

ビットコインは週末から大きな節目である5万ドル(約550万円)周辺を推移していたが、6日早朝に一段高となるとそのまま価格を伸ばし、約5万2000ドル(約570万円)まで上昇した。これまで幾度となく跳ね返されてきた5万ドルの壁を明確に上抜けた格好だ。

ビットコイン、5万ドルの上抜けに成功 東証株価指数はバブル期以来の水準に
(画像=月刊暗号資産)

記事執筆時点でも約5万1750ドル(約568万円)と高値圏で推移しており、依然として上値をうかがっている。

3日、菅義偉首相が辞意を示したことにより、さらなる経済対策が打ち出されるのではないかとの憶測もあり日経平均は大幅続伸。暗号資産価格もその流れを受け反発を見せた。

その流れは6日になっても顕著で、日経平均は前週末比531円78銭(1.83%)高の2万9659円89銭を記録。これは今年4月19日以来約5ヶ月ぶりの高値となる。

また、東証一部上場企業全てを対象とした株価指数である東証株価指数(TOPIX)も25.77ポイント(1.28%)高の2041.22を記録した。この水準はバブル期の1990年8月16日以来、約31年ぶりの高値となる。

米国において今年中にテーパリング(量的金融緩和の縮小)が実施されるのではないかと囁かれる一方、相次いで雇用統計などが市場予測を下回る展開もみられることから、先送りの見方も増えてきている。こうした背景からハイテク株など比較的リスクオンに近い銘柄が価格を伸ばしており、ボラティリティの高いビットコインもその恩恵を受けていると言える。

また6日は特定のアルトコインへの買いが集中している状況だ。なかでもこれまで反応が鈍かった銘柄の伸びが顕著で、いわゆるWeb3.0関連とされるファイルコイン(FIL)が前日比約25%、DeFi(分散型金融)銘柄とされるチェーンリンク(LINK)が約15%と、それぞれ大きく価格を伸ばしている。

さらにクアント(QNT)は前日比約40%以上の高騰を見せ一時4万円を突破。過去最高値を更新した。

国内取扱い銘柄では、オーエムジー(OMG)やクオンタム(QTUM)、ビットコインキャッシュ(BCH)などの高騰が目立ち、それぞれ約25%、約15%、約11 %と価格を上げている。(提供:月刊暗号資産