2021年10月6日10時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

今週前半市場の目をひいたのが、豪州の貿易収支。

------------豪貿易収支、8月は黒字が過去最高 LNG・石炭の輸出好調------------
豪連邦統計局が昨日5日(火)発表した8月の貿易収支は、黒字が予想外に拡大して過去最高となった。鉄鉱石価格が下落した一方、液化天然ガス(LNG)や石炭の輸出好調だった。貿易黒字は151億豪ドル(110億米ドル相当)で、7月の127億豪ドルから拡大。市場予想の103億豪ドルを大幅に上回った。輸出は前月比4.1%増の485億豪ドル。アジアの強いエネルギー需要を背景に、LNG、原料炭、一般炭が輸出の伸びを主導。価格、数量ともに好調で、鉄鉱石価格の大幅下落の影響を相殺した。(出所:ロイター)
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数ヶ月前までは、鉄鉱石が豪ドルの行方を左右する鍵となっていた。その鉄鉱石が220レベルから100へと半分へ劣化したためこれまでの教科書的には豪ドルは大きく値を下げるはず。ただ鉄鉱石が急落しても、しっかりLNGや石炭がカバーしてくれるところが豪州の凄いところ。特にLNGは、豪ドルの新たなサポート要因となっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

鉄鉱石は中国の需要が減少しているので急反発はないだろうが、世界的な需要増大によりLNGはまだ上昇する余地があり、LNG、石炭は豪ドルを押し上げる要因となりそうだ。よって豪ドル/円のロング、ユーロ/豪ドルのショートと、豪ドルロングスタンス継続。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。