21日、ビットコインは今年4月に記録した史上最高値を更新し、約6万7000ドル(約764万円)まで上昇した。年初価格は約2万9000ドル(当時約300万円)であり、今年に入ってから価格は2倍以上にもなった。

ビットコイン、6万5000ドル超え史上最高値更新 イーサリアムも日本円で最高値
(画像=月刊暗号資産)

米国初のビットコイン先物ETFの取引開始の影響は大きく、暗号資産(仮想通貨)市場は過熱感に包まれている。火曜日にニューヨーク証券取引所で取引が開始されたProShares Bitcoin Strategy ETFは、初日に5億7000万ドル(約650億円)の資産を獲得し、10億ドル(約1,140億円)という驚異的な取引量を記録した。一部では、ETFにおける史上最大の成功とも称されている。

ビットコインETFが新しいフロンティアを切り開いたと言っても過言ではない。先物ETFでこれほどの影響を及ぼしたことから、現物ETFの登場ではさらなるインパクトを市場にもたらす可能性がある。

記事執筆現在においては短期の機関投資家筋による利益確定の影響か、価格を一旦下げており、6万5000ドル(約741万円)前後を推移している。6万5000ドル前後の価格帯で推移しているのは地固めしているようなものと言え、下落トレンドは発生しにくいと考えられる。下に向かわないと上を見に行くという定石に当てはめれば、買いが買いを呼ぶ状態が発生しやすい。そういったことからも、6万8000ドル(約775万円)を試しに行く展開となる可能性は十分高いと言える。

この価格帯にはこれといったレジスタンスはないが、利益確定のためポジションを解消する動きは多少見られる。しかし、押し目買いが入ってくるポイントでもある。今後はここ数日で見られたような急激な価格上昇は予想しづらいが、少しずつ上昇する気配はあり、そして下値を支えにして上値を取っていく展開が考えられる。

今月に入り2倍以上の価格をつけていることに加え、高要因も重なることから、このペースでいけば年内に10万ドルも視野に入るという声も挙がっている。しかし、10万ドルという数字は非常に大きな大台であるため、簡単に突破するシナリオは描きにくい。

ビットコインの高騰に連動してアルトコインも上昇している。次の上昇銘柄を探す動きとして、アルトコインの物色も本格化してきた。

特に強気なのがイーサリアムだ。ビットコインに続く時価総額2位のイーサリアムは、3700ドル(約42万2,000円)から一気に4240ドル(約48万3,000円)まで上昇した。記事執筆時点では4150ドル(約47万3,000円)ほどで推移している。

イーサリアムの週足
(画像=月刊暗号資産)

イーサリアムの現時点での特徴は、他のアルトコインと異なりビットコインが下落しても影響を受けずほとんど価格が下がらないことだろう。アルト循環が本格的に始まれば、さらなる上昇の余地もあるだろう。(提供:月刊暗号資産