SDGsは、ビジネスにおいて無視できないものとなっている。SDGsへの取り組みをアピールする会社も増加傾向だ。しかし何をどう取り組めばいいかわからない経営者も多いのではないだろうか。SDGsの必要性を把握して、取り組んでいかなければ時代に取り残されてしまいかねない。企業がSDGsに取り組む理由とメリットについて解説していく。
目次
SDGsの取り組みは企業も例外ではない
SDGsが必要とされる理由は、経済成長と雇用の問題に深く関わりがある。最初にSDGsの概要や取り組みについて解説する。
SDGsとは
SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で和訳すると「持続可能な開発目標」を意味する。「地球上の誰一人取り残さない持続可能でよりよい世界を目指す」という世界共通の目標のことだ。17のゴール(目標)と169のターゲットから構成されており、日本でも積極的な取り組みが行われている。
政府の取り組みではなく企業の行動が求められている
SDGsは「誰一人取り残さない」という理念のもとに、「社会」「経済」「環境」の3側面から17のゴールを統合的に解決し、持続可能な未来を築くことが目標だ。この17のゴールは、地球環境や飢餓・貧困の問題に限定せず、働く人にとっても望ましいこれからの経済活動のあり方を追求する内容が含まれている。
SDGsは政府の取り組みだけではなく、地方自治体や企業などのあらゆる団体から個々人にいたるまでのすべての人の行動が求められていることが特徴だ。例えば目標8の「経済成長と雇用」では、経済成長や生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用の促進を求めている。また目標9の「インフラ、産業化、イノベーション」の項目は、企業と関係が深い。
さらに目標12の「持続可能な消費と生産」は、「つくる責任」として企業の取り組みが重要であることは、イメージしやすいだろう。