2021年11月4日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

注目されたFOMCは、市場の見立て通りに1カ月あたり150億ドルペースでのテーパリングを決定。一方で、インフレ高進は「一過性」との見解を維持し、利上げの開始時期については手掛かりを示さなかった。米ドル/円は113.70円台に下落したのち、パウエルFRB議長の会見中に114.20円台へ反発するなど、やや乱高下したものの、最後まで方向感は出なかった。パウエルFRB議長は、現時点で利上げに前向きではない点について「労働市場の一段の回復を確認したいからだ」と説明。こうした中、市場の関心は明日の米10月雇用統計に移ると見られ、本日4日(木)の米ドル/円は明日5日(金)の米雇用統計待ちで114円ちょうど挟んだ展開が続きそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日4日(木)はBOEの金融政策発表に市場の関心が集まっている。英短期金融市場が15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げをほぼ100%織り込んでいるのに対して、英エコノミストの予想は据え置きと15bp利上げが概ね半々。BOEがいずれの判断を下してもポンドは大きく反応する可能性が高そうだ。他方、日銀は10月の金融政策決定会合で大規模金融緩和の維持を決定した。声明では「必要なら躊躇なく追加緩和を」と表明しており、米・英をはじめ他の主要中銀との政策スタンスの違いが鮮明になっている。中期的に円が売られやすい展開が続く公算が大きいと見ている。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。