2021年11月9日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週5日(金)の米雇用統計では、あれだけの好結果が出たにもかかわらず米ドル/円は上がりきれずだった。いい数値だっただけに、発表後に押し目を買った人たちの投げもあって、113.30円台付近まで下落。今週の米ドル/円は気迷いムードが続くというイメージ。上を失敗したものの、下にも行き切れないのではないだろうか。112.50円を割った場合は展開が変わってくるが、これを下回らないようであれば、まだボックスレンジかと思っている。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは112.50~115.00円。確かに米ドル/円の上値が重いことは間違いないが、ここで売ってもいいのだろうかという戸惑いがある。今のところ、米利上げに時間が掛かるということを認識して、買っていた分を売っているのかと言う気がする。しかし、元々テーパリングは今月だったが、利上げ自体は来年の夏以降といわれていたので、利上げが遠のいたからドルを売るという材料にはならないのではないだろうか。よって金利差の拡大傾向は続くだろうし、日本の円金利は上がりそうにない。それを考えると十分に引き付けてドルの押し目買いタイミングを待ちたい。具体的には112.50~112.80円ゾーンは一度買ってみて、112.50円割れたら一旦やめて、もう一度押し目がどこになるのか考え直したい。利食いは114.20~114.30円ゾーンは重そうなので、114円台でロングは利食い。また、114.50円から上にもし跳ねたら一発目は売ってみようかと思っている。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。