米大手資産管理企業のValkyrieは15日、1億ドル(約114億円)規模のDeFi(分散型金融)関連ファンドをローンチすることを発表した。

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(画像=月刊暗号資産)

新たなファンド「Valkyrie On-Chain DeFi Fund」は、イーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、アバランチ(AVAX)、バイナンス・スマート・チェーン(BSC)、ファントム(FTM)などを含む13のネットワークを基盤とした分散型金融プラットフォームに投資をする。

11月22日に正式ローンチ予定で、米国のほか、海外の投資家も参加することができる。額はすでに85億円以上確保されている。

DeFi担当マネジングディレクターのコワン(Wes Cowan)氏は、「このファンドは既存の顧客や投資家たちからの要望に応えたもの。立ち上げ資金の大部分は彼らが占めている。Valkyrieが購入したトークンはレンディング(貸しつけ)、ステーキング、流動性プール、イールドファーミングなどのDeFiプロコトルで運用し、複利を得る」語っている。同社のゼネラルパートナーも全員このファンドに直接投資を行っているという。

先月発表されたゴールドマン・サックス・リサーチのレポートによれば、DeFiは銀行口座を持たない人々も活用しやすく、ユーザーにとっても迅速な決済が可能であるとされている。しかし同リサーチの外国為替戦略の共同責任者によると、DeFiはハッキングやバグ、さらに詐欺などの危険があり、未完成であると指摘している。

また、Valkyrieは先日ハードフォークが無事完了したネム(NEM:暗号資産XEM)の新チェーン・シンボル(Symbol:暗号資産XYM)などとも今後取り組みを行なっていく。

18日にはネムのハードフォークが予定されている。これら2つのハードフォークにより、分散型かつコミュニティの影響力が反映されやすい運営体制に移行する。これまでTrustとNxLエンティティに管理されていたXYMとXEMを全てバーン(焼却)し、新たにマルチシグアカウントで発行する。このアカウントの管理運営に、コア開発者とValkyrieが参加する予定だ。(提供:月刊暗号資産