SDGsの17のゴール・169のターゲットの一例
SDGsに対する理解を深めるには、17のゴール・169のターゲットについても確認しておく必要がある。具体的にどのような目標があるのか、いくつか例を紹介していこう。
特に169のターゲットは内容が細かく定められており、ターゲットによっては具体的な数値目標まで落とし込まれている。いずれも現代社会に深く関わる目標なので、時間のある方は169の全てのターゲットに一度目を通しておこう。
SDGsは着実に達成されている?世界と日本の最新状況
SDGsは国際社会に大きな影響を与えており、2015年に採択されてからは世界各国で関連施策や支援策が進められている。すでに一定の効果が表れた地域も存在するが、世界全体で見たときに達成度は高いと言えるのだろうか。
ここからは世界と日本に分けて、SDGsの最新状況や問題点などを解説していく。
世界の最新状況と問題点
各国のSDGsの達成状況については、2021年6月に発表された国際レポート「Sustainable Development Report 2021」の中でまとめられている。
上記の通り、スコア(達成度)の上位は北欧が占めており、次いでドイツやベルギー、オーストリアなどの欧州が続く。これらの国々は積極的に環境教育を行っており、サステナブルな企業や暮らしの仕組みをうまく構築している。
一方で、東南アジアやアフリカの貧困国に関しては、全体的にSDGsのスコアが低い。資金や資源が限られており、かつ教育環境も整っていない国では、やはりSDGsに関する取り組みはなかなか進まないようだ。
つまり、SDGs自体にも国による格差が存在しており、現状が続くとその格差はさらに広がる可能性がある。誰ひとり取り残さずに目標を達成するためには、北欧や欧州などの先進国が成功例を示し、資金やノウハウなどを支援することが必要になるだろう。
日本の最新状況と問題点
ほかのアジア諸国と比較すると、日本のSDGsスコアはやや高い傾向にある。しかし、世界全体で見ると日本のスコアは17位(79.85)であり、特に北欧や欧州からは差をつけられている。
SDGsの中で日本が最も課題を抱えているのは、「ジェンダー」に関する目標だ。例えば、ほかの先進国に比べて日本は女性の管理職が少なく、賃金や就職活動においても男女格差が残っている。これらの問題が解決しない限り、北欧や欧州のような評価を受けることは難しいだろう。