本記事は、福山貴義氏の著書『ビビリ投資家が考えた、買ったら永遠に売らない株投資法』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
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なぜいま、日本株なのか
私は日本の未来に大いに希望をもっています。しかし、そのことを人に話すと、たいてい同じようなリアクションが返ってきます。
「少子高齢化がこれからも進み、人口が減り労働力が足りなくなるから日本経済はもう伸びないよ」
「これまで日本はものづくりで強みを発揮してきたけれど、これからはハードではなくソフトの時代だ。その点において日本は世界から大きく立ち遅れている。バブル期のような好景気はもう訪れないだろう」
「日経平均4万円だって!? バカ言ってんじゃないよ、そんなこと起こるわけないじゃないか」
「当初、失われた10年といわれたバブル崩壊後の不景気・デフレ・株安は、その期間がどんどん伸びていき、失われた20年といわれるようになった。ところが20年たっても株価は回復せず、今ではとうとう失われた30年といわれるようになってしまった。あの有名な世界恐慌のときでさえ、25年で株価は回復したというのにだ。これだけ長い株価低迷は世界でも他に類を見ないし、もう日本株はこの低迷から抜け出すことはできないと思うよ」
「人口が減るということは、それだけ物を買う人が少なくなるということだ。製品やサービスを作っても買う人がいないとなると、内需企業は先細りとなっていかざるを得ないだろうね」
「海外ではアップルやフェイスブック、アマゾン、テスラなど、市場を席巻するようなメガ企業が多く生まれているが、日本においてはそれがない。ジャパンアズナンバーワンといわれた時代は終わった。日本はもうかつての輝きを取り戻すことはないのさ」
このように言われることがほとんどです。
自分は日本の未来、そして日本株の今後について楽観的であるということを人に話したとき、返ってくるのは否定的な反応ばかりであり、私も同じ考えだよといって賛同してくれる人は本当にわずかです。
私はそんな状況、つまり多くの人が自分たちの住むこの国の未来に対して希望を持てずにいるという状況を、大変残念に思います。
しかし、正直に白状すると、このような状況を大変残念に思うのと同時に、これは株式投資におけるまたとない絶好のチャンスである、とも思っているのです。
それはなぜか。
先ほど、私は日本の未来、そして日本株の未来に対して楽観的だと述べました。これは具体的には
「日本は課題先進国と呼ばれるとおり様々な課題・障害を抱えていることは事実だけれど、この国はきっとそれらを乗り越えていくことができるし、また実際に乗り越えていくことだろう。そしてこれからもあらゆる面において豊かになっていくだろうし、それに伴って日本株も上昇していくことだろう」
このように考えているということです。いや、考えているというよりも確信しているといったほうがよいかもしれません。
日本はこれからも豊かになっていくし、株価はこれからも上昇していくと確信しているわけですから、当然のことながら、余ったお金があればできるだけたくさん株を買いたいと思っている のです。
日本の、そして日本株の未来に対して悲観的な人が多い今のうちに、できるだけたくさん株を買っておけば、その人たちが後になって考えを変え、こぞって株を買いだしたときに大きな利益を得ることができるからです。
今は株式投資を行ううえでまたとない絶好のチャンスである、と述べたのは、こういった理由からなのです。
これから先、いつそれが起こるのかはわかりませんが、そう遠くない将来のどこかの時点で必ず、人々がこぞって日本株に投資しだす局面が訪れます。
これまで株を持っていなかった人たちがこぞって株を買いだすと、当然のことながら株価は上がります。これはもちろん、すでに株を保有している人たちにとっては大いに歓迎すべきことです。なぜなら、自分の持っている株の値段が上がっていく様子を眺めるのは、いつだって、最高に気分の良いものだからです。
しかし、投資の成果を最大限にしたいと考えたとき、つまり自分のお金をより大きく増やしたいと考えたとき、人々がこぞって株を買いだしたのを確認してから自分も買いだしたのでは、遅すぎるのです。そのときにはもう株価は上がってしまっているのです。
上がってしまっているとは、株価がその本来の価値を超えて上昇している、つまり割高になってしまっているということです。
割高になってしまったものは、買ってはいけません。割高になってしまったものを買っても、残念な結果が待っているだけだからです。