融資を受けるときの手順

実際に融資を受けるときの手順を大別すると「①相談・申し込み」「②面談・審査」「③融資の実行」の3つの流れとなる。この手順の流れを具体的に見てみよう。

①相談・申し込み

申込金額や返済方法、借入期間などについては、よく確認しておかなければならない。審査の結果によっては、金額が減額されることもあるため注意が必要だ。また融資の利用実績があれば審査期間は1~2週間程度といわれる。しかしはじめて申し込む場合には、余裕を持ったスケジュールが必要だ。申し込みから融資実行まで1ヵ月程度かかることもあり、資金が間に合わなくなってしまっては意味がない。

審査から融資実行までにかかる期間の目安も確認しておこう。

・1.必要書類の準備
融資を受けようとする銀行などの金融機関へ事前に相談することは有効である。各種申込書類は、それぞれの金融機関所定の書式を使うが企業側で用意する書類も多い。また連帯保証人の有無や担保の有無によっても必要な書類が増えるため、よく確認したい。

・2.設備資金には事業計画書も必要
設備資金には見積書や事業計画書、開業・創業資金であれば創業計画書などが必要になる。融資の資金使途(使いみち)や制度内容に応じて必要書類が異なる。よく確認しておこう。

②面談・審査

申込時には、事業の計画などについて質問されることも多い。店舗や工場に金融機関の担当者が訪問してくることもよくあることだ。金融機関は審査するうえで事業内容や設備の状況、経営者の経歴、事業計画などをさまざまな角度から検討し、企業の実態を調査して融資の判断を行っている。

③融資の実行

融資が決定し契約の手続きが終わると融資金が送金・入金される。担保の有無、連帯保証人の有無によって印鑑証明書など契約時に必要となる書類があるため、契約時には、必要書類、必要枚数を事前によく確認しておこう。

融資を受ける際に必要となる書類とは

一般的な融資に必要となる書類についても見てみよう。ただし金融機関によって必要とする書類は異なり、審査の過程で後日追加書類を要求されることもある。融資の資金使途や担保の有無などによっても異なるため、事前確認は必須だ。

一般的な必要書類

  • 会社案内や製品カタログなどの参考資料、企業や代表者の経歴書(はじめて申し込む場合)
  • 法人の登記事項証明書(はじめて申し込む場合)
  • 直近2~3期分の決算書・税務申告書
  • 納税証明書(法人税・消費税・事業税・社会保険料など必要に応じて)
  • 直近の試算表(決算月から数ヵ月経過している場合)
  • 設備投資を行うときは、概要の疎明資料(売買契約書や見積書など)
  • 売買契約書(物件や設備を購入する場合)
  • 登記事項証明書、公図・測量図、住宅地図など担保の内容が分かる資料(抵当権や根抵当権の設定など担保を必要とする場合)
  • 代表者や連帯保証人の身分証明書など

融資実行の際にも別途必要な書類がある。法人の印鑑証明書や連帯保証人の印鑑証明書などは、信用保証協会の保証付融資を利用する場合には、保証協会と銀行の分が複数必要だ。また印鑑証明書は、抵当権や根抵当権の登記にも必要となる。担保が必要となるときには、土地や建物の登記識別情報とあわせて準備しておく必要がある。

融資の契約時に準備する書類は、必ず確認し不足がないようにしなければならない。

審査を通りやすくするためには(事業計画書や資金繰り表の作成)

起業時であれば創業計画書、設備資金には事業計画書の作成が最低限必要になるだろう。その他にも資金繰り表、受注工事明細、金融機関取引明細などお金の流れや現状の受注状況、現状の返済額が確認できるものを作成しておきたい。銀行からの信頼を得るには、具体的な数字が証明できる資料が必要となる。

資金繰り表は、主に現金の収支を説明するために必要な書類だ。借入状況の一覧表(金融機関取引明細)は、現状の借入状況や返済額を説明することができる。建設業であれば受注工事明細を作成することで、現状手がけている工事や今後受注予定の工事の明細を示し、売上の見込みを説明できるだろう。

事業計画書により収益の増加を具体的な裏付けのある数字で作成できれば、信ぴょう性が増す。経営者として自社の財務内容を正確に把握し、具体的な数字に基づいた説明ができれば銀行からの信頼を得ることができ審査に通りやすくなるだろう。