株価ボードを見るたち
(VectorSpace / PIXTA(ピクスタ))
日経平均 2万8,765.66円(△543.18円)
為替 1ドル=115.32円
売買高(東証一部、以下同) 11億9,795万株
売買代金 3兆151億1900万円
値上り銘柄数 1,924銘柄
値下り銘柄数 219銘柄
騰落レシオ(25日) 106.27%

市況概況

米国株高を受けて買い先行、買戻しを急ぐ動きもあって大幅高

米国株が高くなったことを受けて買いが先行、堅調な展開になった。寄り付きの買いが一巡となったあとも買戻しを急ぐ動きなどがあって値持ちはよかった。売買高が盛り上がるということはなかったが、上値の節目と見られる2万8,500円をあっさりと抜けて、さらに上値の目途となる2万8,800円を目指す動きになった。

昼の時間帯も値持ちはよく、後場も堅調な始まりとなったあとは上値を試す動きに。「2万8,800円を超えない」となると今度は手仕舞い売りに押されたが、最後は買戻しが入って2万8,800円を超える場面も。引けは上げ幅を若干、縮小したが、思った以上に戻した相場になった。

小型銘柄は、買戻しを急ぐ動きから高くなるものが多かった。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調。先物はまとまった買いが散発的に見られて指数を押し上げる場面はあったが、方向感には乏しい展開となった。

今度は買われすぎ銘柄が売られすぎたということで大幅反発。オプションSQ(特別清算指数)算出の週ということでもあり、大きな動きになるということだ。それでもまだまだ保ち合いの範疇ということで、上がれば売られ、下がれば買われるということだと思う。

テクニカル分析

日経平均

再び、25日移動平均線や基準線を抜けて、75日移動平均線や雲に押さえられる形。75日移動平均線と25日移動平均線の乖離は小さくなっており、ここから抜けた方に大きく動くということかもしれない。

あれやこれやと一言

米国ではパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の発言で買戻しを急ぐ展開になった。しかし、日本では「黒田日銀総裁のコメントで動く」ということはなかった。インフレの昂進を認めるような発言があり、いよいよ金融緩和の終了が見えてきたということだろう。

アベノミクスの一環としてかれこれ10年間、異次元緩和は続いてきたわけだが、これから徐々に正常化するだろう。オミクロン株の感染拡大は特に問題視されることがなく、インフレを懸念する動きがでてきている。

あとはこれで賃金や消費者の可処分所得が増え、消費が増えればいいのだが、サービス業界でのデフレ体質などが払拭されるのにはかなり時間がかかる。そうなると気持ちはデフレ、物価はインフレということで「スタグフレーション懸念が台頭するのでは」と危惧される。

金余りでお金が回ったのかどうか、補助金やバラマキ政策でお金が回るのかどうかをしっかりと見ていかなければならないだろう。物価が上昇して消費が増えれば賃金は上昇するだろうし、好循環になるのかどうか、大いに注目される。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。