この記事は2022年2月14日(月)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「竹内のりひろ氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


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(画像=PIXTA)

2022年2月14日(月)の午前8時に現役トレーダーの竹内のりひろさんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

竹内のりひろ
1990年、カナダ系の銀行で為替ディーラーになる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、情報配信を行なう

現在の為替相場の傾向や相場観

2月10日(木)、東京時間の引け後、日銀が14日(月)からの「指し値オペ」の再実施を通告した。この発表を受け、米ドル/円が上昇する場面はあったが、その後はクロス円が急落するなかで反落、この通告発表前の水準を下回る。ウクライナ情勢をめぐり、地政学リスクが再浮上したことでユーロ円を筆頭にクロス円が11日(金)の引けにかけて急反落となった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

2021年3月、日銀は「金融緩和の点検」を通じて10年国債金利の誘導目標(バンド)をマイナス0.25%~プラス0.25%へ一段と拡大させた。これは、極論すれば、過度な緩和を続けることで、かえって引き締めの効果をもたらすリバーサル・レートという副作用を緩和するためだ。

直近では、2018年7月に3度の「指し値オペ」が実施されているが、米ドル/円やクロス円を押し上げるには至っていない。11日(金)の為替市場の反応はやや過剰で、今週「指し値オペ」が実施されても為替市場への影響は限定的だろう。

今週は細かい経済指標の発表があるが材料難。引き続き、ウクライナ関連の続報に注意しながら、レンジ取引を手掛けるつもりだ。ボラティリティ換算の予想レンジは、米ドル/円で114.4~116.5円、ユーロ/米ドルで1.12~1.145ドル、ユーロ/円で129~131.7円とみている。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFX突撃取材)

▽ユーロ/米ドルの日足チャート

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(画像=羊飼いのFX突撃取材)

▽ユーロ/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFX突撃取材)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。