この記事は2022年2月10日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

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(画像=PIXTA)

2022年2月10日(水)の午前11時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

2022年2月10日(木)、日本時間・午後10時30分に発表される「米1月消費者物価指数(CPI)」に市場の関心が集中している。市場予想によると、前年比プラス7.2%へ上昇が加速する見込みで、食品とエネルギーを除いたコアCPIもプラス5.9%が予想されている。

予想通りなら、いずれも1982年以来、40年ぶりの高い伸びだ。予想を上回る伸びになれば、米国の利上げペース加速観測からドルが上昇する公算は大きい。

しかし、米金利市場はすでに年内5~6回の利上げ(1回あたり25bp※)を織り込んでいる。米1月CPIの40年ぶり高水準への上昇も織り込み済みといえるだろう。これを踏まえると米ドル/円が116円台を回復するためにはCPIの大幅な上振れが必要となりそうだ。
※1bp(ベーシスポイント)=0.01%

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の相場は、日米の金融政策格差などから緩やかな上昇基調が続くとみている。しかし、節目の116円にかけて戻り売りが並んでいるだけに、短期的には調整があってもおかしくないタイミングだ。

なお、前回(1月12日、12月分)の米CPI発表後は、結果がほぼ予想通りだったにもかかわらずドルは出尽くし売りで下落した。今回も、米1月CPIが利益確定売りを誘発する可能性がくすぶっているだろう。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。