富裕層となった成功者の中には、時間の使い方にこだわりがある人が少なくない。時間を無駄にすることを毛嫌いする一方で価値があることにはためらいなく時間を費やす。つまり「時間対効果」を軸に行動の取捨選択をしているわけだ。本稿では、富裕層が考える「時間対効果」について解説していく。

富裕層は行動の取捨選択を「時間対効果」で考える

富裕層が躊躇なく時間を費やす行動は?「時間対効果」に注目
(画像=beeboys/stock.adobe.com)

「時間対効果」といわれてもイメージが湧かない人もいるだろうが「費用対効果」という言葉なら聞いたことがあるのではないだろうか。費用対効果とは「支払った費用に対して得られる効用(成果)」のことを指す。支払った金額が同じであれば得られる効果が大きければ大きいほど「費用対効果が高い」ということになる。

この「費用」を「時間」に置き換えれば「時間対効果」という言葉のイメージが湧くはずだ。時間対効果とは、つまり「費やした時間に対して得られる効果(成果)」を意味する。費やした時間が同じならば得られる効果が大きいほど「時間対効果が高い」というわけだ。また同じ効果が得られるなら費やした時間が少ないケースほど同様の言い方ができる。

富裕層が「時間対効果が高い」と感じる行動

では、ビジネスで成功して一代で財を成した富裕層に「時間対効果が高い」と考えられている行動には、どのようなものがあるだろうか。

富裕層が躊躇なく時間を費やす行動は?「時間対効果」に注目

趣味や運動をすること

富裕層にもさまざまなタイプがいるが、思いのほか「趣味」や「運動」に時間を割いている人も多い。その理由は、ストレス発散につながるからだ。ストレスが発散できれば精力的に本業のビジネスへ取り組みやすくなるのだろう。

睡眠をとること

ものすごく忙しそうに見える富裕層でも「睡眠時間だけは必ず確保している」というケースは少なくない。なぜなら睡眠不足だと仕事のパフォーマンスが著しく低下するからだ。そういったタイプの人は徹夜などはもってのほかと考えていることが多い。ただし早朝から深夜まで働いている経営者の場合、まとまって7~8時間の睡眠時間がとれないこともあるだろう。

そういう場合は、オフィスで寝たり移動中のタクシーで寝たりと小まめに睡眠時間を積み重ねているケースが考えられる。

投資・資産運用をすること

高い時間対効果が期待できるものの代表格といえば「投資」だ。投資は「お金に働いてもらうこと」と言い換えられる。例えば、分散投資でリスクを抑えた投資信託を自動的に積み立てていくだけで、あとは何もしなくても資産が増やせるケースも少なくない。富裕層の場合は、運用する金額が大きいだけに投資成果は非常に大きなものとなる。

例えば年間5%のリターンが得られるとしよう。普通の人が100万円を投資しても年間5万円しか増えないが、富裕層が1億円を投資すれば年間500万円も増える。

家族や恋人と過ごすこと

アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズは、死の直前、仕事よりも家族や恋人との時間を大切にすべきだったと語ったようだ。人生の最期に本当に意味がある時間の使い方に気付いたわけだ。生きている間は、なかなか実感が湧かない人が多いかもしれない。しかし、価値がある時間の使い方を考えるとき、こうした視点も持ち合わせておきたいものだ。

逆に富裕層が「時間対効果が低い」と感じる行動は?

一方、時間対効果が低いと富裕層が感じる行動には、どのようなものがあるだろうか。

「個別株」へ投資をすること

「投資は時間対効果が高い行動」と先述した。しかし分散投資でリスクを抑えたインデックスファンドなどの投資信託を自動積み立てする方法ではなく、保有する個別株を入れ替えながら資産運用するやり方は、株式投資が趣味という場合を除いて時間対効果が低くなるケースがある。投資信託は、投資のプロに運用を任せるタイプの投資商品だ。

しかし個別株を選ぶ場合は、ある程度時間がかかり成果を出すためには勉強も必要になる。つまりインデックスファンドなどの自動積み立てなら市況に変化があった場合やライフステージの変化によって自身のリスク許容度が変わった場合などを除いて基本的にほったらかしでいいが、個別株投資だと市況や投資対象の状況の把握や銘柄選定を日頃から行わなければならない。ただし、インデックスファンドであっても個別株投資であっても、リスク商品である点は共通するので、元本毀損リスクは念頭に置く必要がある。

あまり意味のない人付き合い

人付き合いが多ければ多いほど時間がとられる。その状態では、「時間対効果が高い行動をしたい」「本当に大切なことに時間を使いたい」と感じても時間の捻出が難しい。成功者の中には、日ごろから意識的に人付き合いの断捨離をしている人もいる。

あなたにとって時間対効果が高いと感じる行動は?

本稿では富裕層が考える「時間対効果」について考察してきた。成功して富裕層となった人の時間に対する考え方からは、学べることがおおいにある。まずは、自分にとって時間対効果が高いと感じる行動は何か、一度考えてみてほしい。そのうえでそうした行動により多くの時間を費やすためにさまざまな「断捨離」をできれば、さらによいだろう。

(提供:manabu不動産投資

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