ロボアドバイザー(ロボアド)とは? 初心者にもわかりやすい特徴と選び方
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ロボアドバイザー(ロボアド)とは、投資家の投資経験やリスク許容度などに応じて投資の提案やサポートを自動で行うサービスだ。投資経験が少ない人や投資をする時間がない人を中心に、活用する人が増えている。ひと口にロボアドバイザーと言っても提案やサポートの内容はサービスごとに異なり、手数料のかかる場合もあるため、利用目的や投資経験に合ったものを選ぶことが重要だ。今回は、ロボアドバイザーで資産運用を成功させるために知っておきたい基礎知識やメリット・デメリット、そして、おすすめのロボアドバイザー10選を解説する。

目次

  1. 1. ロボアドバイザーとは? 利用できるサービスの種類を解説
  2. 2. ロボアドバイザーの2つのタイプと選び方 
  3. 3. ロボアドバイザーのメリット
  4. 4. ロボアドバイザーのデメリット
  5. 5. おすすめロボアドバイザー10選
  6. 6. ロボアドバイザーと他のサービス等の違い
  7. 7. ロボアドバイザーを活用した資産運用の始め方
  8. まとめ:ロボアドバイザーの活用で負担を軽減しながら資産形成

1. ロボアドバイザーとは? 利用できるサービスの種類を解説

ロボアドバイザー(ロボアド)は、金融工学や最新テクノロジーを活用して投資の提案や売買のサポートを自動で行うサービスだ。まずはロボアドバイザーの基本的なサービス内容を見ていこう。あわせて、ロボアドバイザーの活用が向いている投資家のタイプも確認する。

1.1. ロボアドバイザーとは

ロボアドバイザーとは、投資家の投資経験やリスク許容度などに応じて、AI(人工知能)を活用するなどして投資のアドバイスやサポートを自動で行うサービスだ。銀行や証券会社といった金融機関のほか、金融システムとテクノロジーを組み合わせ、新たな価値やサービスを提供するフィンテック企業もロボアドバイザーを提供している。

1.2. ロボアドバイザーができることとサービス内容

ロボアドバイザーによって、提供する機能やサービス内容は異なる。ここでは、多くのロボアドバイザーで提供される代表的なサービスを3つ紹介する。

・ロボアドバイザーが提供するサービス1:ポートフォリオの提案
ポートフォリオとは、あなたの資産全体における資産別の構成比のことだ。ここでは、どの金融商品のどの銘柄にどれくらいの配分で投資するかの組み合わせと考えればよいだろう。たとえば、国内株式に投資する投資信託Aに25%、海外株式に投資する投資信託Bに25%、国内債券に投資する投資信託Cに50%といったように投資商品の配分を決めることを、「ポートフォリオを組む」と言う。

株式や債券などの金融商品は、種類によってリスクやリターンが異なる。運用で大きな損失を出さないためには、1つの商品にすべての資金を投入するのではなく、複数の商品に分散投資することが重要だ。しかし分散投資をするには、ある程度の知識が必要で、手間もかかる。

そこでロボアドバイザーを活用すれば、1人ひとりに合ったポートフォリオの提案を受けることができるため、誰でも簡単に分散投資ができるようになる。

・ロボアドバイザーが提供するサービス2:投資信託の自動積立
資産運用においては、まとまった資金を一括投資するのではなく、一定期間ごとに一定金額ずつ長期にわたり投資し続ける「積立投資」という方法がある。

積立投資のメリットは、少ない資金から投資を始めることができ、運用資産をこつこつ増やしていける点だ。同じ銘柄を買い続けることで平均買い付けコストを低く抑える効果も期待できる。

ロボアドバイザーの一部である「投資一任型」の積立投資の特徴は、次項で解説するリバランスを考慮した買い付けが行われる点だ。一般的な積立投資では、投資家が指定した銘柄が定期的に買い増される。一方、投資一任型のロボアドバイザーでは、投資開始時に設定したポートフォリオの維持を念頭に置いた買い付けが行われる。そのため、運用計画に沿った資産の積み上げが可能だ。

・ロボアドバイザーが提供するサービス3:リバランスのサポート
複数の資産に分散投資する場合、相場の変動に伴って保有する金融商品の割合が当初の計画から変わってくる。これを当初の計画どおりに修正することを、ポートフォリオのリバランスと言う。

たとえば、国内株式・海外株式・国内債券・海外債券の割合が25%ずつのポートフォリオで投資をスタートしたとしよう。運用開始後に国内株式の価格が上昇した場合、国内株式の割合が増え、その他の資産の割合が圧縮されることになり、当初の資産配分からずれが生じる。このようなずれを元の25%ずつの配分へと調整するような作業が、リバランスである。

リバランスを投資家自身で行うには、相場や市場の値動き、運用資産の状況について定期的にチェックする必要がある。しかし、仕事などで投資に時間をあまりとれない投資家にとっては簡単ではない。

ロボアドバイザーを利用すれば、リバランスに向けた診断や、リバランスを自動で行うなどのサポートを受けることができる。投資家の負担を増やすことなく計画に沿った運用の継続が可能になる。

1.3. ロボアドバイザーの投資対象

では、ロボアドバイザーで利用できるのはどんな金融商品だろうか。

ロボアドバイザーは基本的に長期運用を目指すサービスであり、主な投資対象となるのは投資信託やETF(イーティーエフ:上場投資信託)だ。これらの商品を通じて国内外の株式や債券、不動産などへの投資が行われる。

投資する投資信託やETF、それらの取扱数は、ロボアドバイザーによって異なる。利用するロボアドバイザーを選ぶときは、取り扱っている金融商品について、あらかじめ確認したい。過去の実績や手数料をチェックし、低コストで安定的な運用を行う金融商品に投資するロボアドバイザーを選ぼう。

1.4. ロボアドバイザーの活用が向いている人

ここまで、ロボアドバイザーの基本情報やサービス内容を解説してきた。そのうえで、ロボアドバイザーの活用が向いているのは、以下のような人だ。

▽ロボアドバイザーの活用が向いている人
・投資に時間をかけることができない人
・投資にかかる手間を抑えたい人
・将来に向けて少額ずつ資産形成をしたい人
・長期での運用を希望する人
・投資初心者

投資の基本的なサポートが受けられるロボアドバイザーを活用すれば、投資初心者でもスムーズに投資を始めることができる。リバランスで資産の管理も行ってくれるため、運用中の投資家の負担が軽減される点もポイントだ。

またロボアドバイザーは、少額から積立投資をしたいというニーズにも対応しているため、まとまった投資資金を一度に用意できない人でも、長期での資産形成を目指すことができる。

2. ロボアドバイザーの2つのタイプと選び方 

ロボアドバイザーを活用するために、タイプ別の特徴を知っておこう。ロボアドバイザーには「アドバイス型」と「投資一任型」の2つがあり、サービス内容や手数料が異なる。

2.1. ロボアドバイザーのタイプ1:アドバイス型の特徴

アドバイス型のロボアドバイザーは、基本的に投資のアドバイスのみを行うタイプだ。

アドバイス型では、投資家の投資経験やリスク許容度などをもとに診断が行われ、それに応じたポートフォリオの提案を受けることができる。実際の運用は、ロボアドバイザーのアドバイスを参考にしながら投資家自身が行うことになる。リバランス機能はついていないものがほとんどだ。利用にあたっての手数料は無料の場合が多い。

2.2. ロボアドバイザーのタイプ2:投資一任型の特徴

投資一任型のロボアドバイザーは、診断したポートフォリオにのっとり運用まで自動で行うタイプだ。

投資一任型では、投資経験やリスク許容度などによって、適正なポートフォリオの提案を受けることができるほか、アドバイスに基づく実際の運用やリバランスもロボアドバイザーが行う。手数料は有料だ。

2.3. どちらがいいの? 2つのタイプの選び方

では、アドバイス型と投資一任型は、それぞれどのような人に向いているのだろうか。

アドバイス型は手数料が無料で、誰でも気軽に始めやすいサービスだ。実際の売買やリバランスは投資家自身で行う必要があるため、多少の投資経験がある人や、ゆくゆくはロボアドバイザー以外でも投資をするために投資経験を積みたい人に向いていると言えるだろう。

一方、投資一任型は投資銘柄選びから買い付け、リバランスまで運用のすべてをロボアドバイザーに任せることができる。はじめて投資をする人や、できるだけ投資の手間を抑えたい人に向いていると言えるだろう。ただし、投資一任型には手数料がかかるため、いくつかのサービスを比較し、しっかり検討してから、利用したいところだ。

3. ロボアドバイザーのメリット

ここまで見てきたように、ロボアドバイザーは投資初心者や投資に時間や手間をかけたくない人にとって、一定の道しるべとなるサービスだ。ロボアドバイザーを投資に利用すると4つのメリットがある。

3.1. ロボアドバイザーのメリット1:運用の手間がかからない

1つめは、運用の手間を軽減できる点だ。

投資にかかる手間は主に2つある。1つは、投資銘柄の選定だ。幅広い銘柄の中から、投資家のリスク許容度や投資方針に合ったものを選ぶ必要がある。さまざまな商品の情報収集が必要で時間もかかるが、ロボアドバイザーを活用すればこの手間を省いて速やかに運用をスタートすることができる。

もう1つの手間は、ポートフォリオのメンテナンスだ。先述のとおり、投資する金融商品の組み合わせは、運用中においてリバランスが必要だ。リバランスをするには、相場や運用状況の定期的なチェックといった手間が発生するが、ロボアドバイザーの自動リバランスサービスを利用すれば投資家は負担を軽減できる。

3.2. ロボアドバイザーのメリット2:感情に振り回されずに理論的な運用ができる

2つめは、人間の感情に振り回されない理論的な資産運用ができる点である。

投資信託やETFに限らず、市場で取引される金融商品は、値動きにより資産の価値が増減する。運用において避けなければならないのは、資産価値の増減によって投資家が感情的になり、正常な投資判断ができなくなることだ。

「価格が上がったから今すぐ利益を確定したい」「含み損がこれ以上大きくなる前に即座に売却しよう」と考えたとき、感情的な状態で取引すると当初の運用プランが崩れてしまう可能性がある。

一方、ロボアドバイザーは感情ではなく、金融工学に基づいた論理的な投資判断を行う。一時的な資産の増減に慌てることなく長期的な視点で投資判断ができる点は、ロボアドバイザーの大きな魅力だと言えよう。

3.3. ロボアドバイザーのメリット3:手数料が安く、運用コストを抑えることができる

3つめは、手数料が安い点だ。

先述のとおり、アドバイス型のロボアドバイザーの多くは無料で利用できる。投資一任型の場合も、手数料が運用資産残高の1%未満というケースもあり、利用コストはそれほど高くない。

ポートフォリオのリバランスは、もし専門家が行うなら大きなコストがかかる。投資家自ら行うとしても、資産価値や資産割合を確認し、そのうえで新しいポートフォリオを検討するには、時間的なコストが大きいだろう。人の介在するサービスに比べ、ロボアドバイザーの手数料は大きな魅力となるだろう。

投資は、いくら利益を上げてもコストが高ければ相殺されてしまう。投資を始めるときは利益だけでなくコストも重視すべきだ。効率のいい運用で資産形成を目指すなら、コスト管理も重要なポイントだ。

3.4. ロボアドバイザーのメリット4:少額からでも投資を開始できる

4つめは、ロボアドバイザーを活用した投資は少額でも始めることができる点だ。

最低投資金額は金融機関等によって異なるが、一括投資の場合は10万円程度から投資が可能だ。また、積立の場合は100円から投資できるものもある。余裕資金が少なく運用を諦めている人や、いきなり大きな金額を投資するのが怖い人も始めやすいサービスだと言えるだろう。

4. ロボアドバイザーのデメリット

ロボアドバイザーには前述のようなメリットがあるが、デメリットも存在する。代表的な4つのデメリットを解説したい。

4.1. ロボアドバイザーのデメリット1:元本が保証されない 

1つめは、ロボアドバイザーに限らないものだが、投資の元本が保証されない点だ。

ロボアドバイザーの主な投資対象となる投資信託やETFは、値動きによって資産価値が上下する。相場次第では大きく値上がりするケースもあるが、場合によっては投資額よりも下がってしまう可能性があることは知っておこう。

4.2. ロボアドバイザーのデメリット2:短期間で大きなリターンは期待できない

2つめは、まとまった利益を出すには長期間を要する点だ。

ほとんどのロボアドバイザーは長期投資を前提としており、株式や債券など資産の種類を分散させたり、投資先地域を分散させたりしたポートフォリオを提案する。これらが分散していると、個々の銘柄が異なる値動きをするため、ある銘柄が短期間に値下がりしても、異なる特徴を持つ銘柄が値上がりすることで全体がならされる。

このようにリスクヘッジしながら資産を増やしていくのが主なロボアドバイザーの投資スタイルなので、短期間で大きなリターンは期待できない。

4.3. ロボアドバイザーのデメリット3:NISA非対応の場合がある

3つめは、NISA(ニーサ)に対応していない場合がある点だ。

NISAとは、投資信託や株式といった金融商品から得られる分配金や配当金、譲渡益にかかる20.315%の税金が非課税となる制度である。非課税対象は非課税投資枠内の購入分で、期間は5年間だ。

資産運用において、税金は手数料と同じくコストと考えられる。効率のいい資産運用を目指すなら、NISAの活用も有効な手段の1つとなるだろう。

NISAでの取引に対応しているかどうかは、ロボアドバイザーによって異なるが、特に投資一任型の場合はNISA非対応のものも多い。非対応の場合は非課税制度の恩恵を受けることができないため、投資を始める前に確認しておきたい。

4.4. ロボアドバイザーのデメリット4:投資知識と経験を得られない可能性がある

4つめは、投資知識が身につけにくい可能性がある点だ。

ロボアドバイザー(特に投資一任型)を活用すれば、誰でも資産を運用しやすくなるが、実践的な投資経験はあまり積むことはできない。ロボアドバイザー以外での投資も検討しているなら、投資家自身で運用に必要な知識を身につけ、少額の投資から経験を積む必要があるだろう。

5. おすすめロボアドバイザー10選

ここまで、ロボアドバイザーの基本事項やメリット・デメリットを確認してきた。では、具体的にどのようなサービスがあるのか見ていこう。おすすめのロボアドバイザー10選を紹介する。

5.1. アドバイス型ロボアドバイザー5選

まずは、アドバイス型のロボアドバイザーを5つ見ていこう。なお、記載情報は2022年3月18日現在、編集部調べとしてご確認いただきたい。

・SBI証券:SBI-ファンドロボ
SBI-ファンドロボは、投資家に最適な投資信託を、モーニングスター社の高評価銘柄の中から1本選定するサービスだ。サイト上で投資経験やリスク許容度、投資資金の性質などを確認した後、投資したい地域を選ぶ。NISAへの対応や、100円から積立投資ができることも特徴だ。口座を開設しなくても無料で利用できる。

【参考】SBI証券「SBI-ファンドロボ」

・auカブコム証券:FUND ME(ファンドミー)
FUND MEは、投資信託を投資対象とするアプリ形式のロボアドバイザーで、いくつかの質問に回答すると最適なポートフォリオやリスク許容度を確認できる。投資方法(一括か積立)や積立額を入力すると、投資スタイルに合ったより具体的な資産配分の提案を受けることもできる。

投資信託の選定にはモーニングスター社のレーティングが活用される。アプリのダウンロードや利用は無料で、口座開設なしで利用可能。

【参考】auカブコム証券「FUND ME」

・マネックス証券:マネックスアドバイザー
マネックスアドバイザーは、国内ETFを投資対象とするロボアドバイザーだ。提示されるポートフォリオに、投資家自身の為替や株価の見通しを加えることで、ポートフォリオをカスタマイズできる。

リバランスアラート機能があり、資産配分が一定以上崩れた場合は通知が行われる。残念ながらNISAには対応していない。診断は誰でも無料で受けることができるが、運用に進むには口座開設が必要で、運用資産残高に対して0.3%の手数料(税抜・年率)がかかる。

【参考】マネックス証券「マネックスアドバイザー」

・松井証券:投信工房
投信工房は、投資信託を投資対象とするロボアドバイザーで、手数料無料だがサポートが手厚いことが特徴だ。診断は口座開設不要で受けることができるほか、アドバイス型でありながら、口座開設後は積立投資でリバランスに関するサポートを受けることができる。

たとえば、保有するポートフォリオと目標のポートフォリオにずれが生じたら、元の比率に戻すにはどの銘柄をどれくらい購入すればいいかをロボアドバイザーが自動で計算し、その後の積立に反映する。また、任意の日に自動でリバランスを行う機能もある。NISAへの対応や、100円から積立投資が可能な点も特徴だ。

【参考】松井証券「投信工房」

・三井住友ファイナンシャルグループ:SMBCロボアドバイザー
SMBCロボアドバイザーは、期待できるリターンとリスクが異なる5本のバランスファンド(複数の投資対象に分散投資する投資信託)から、投資家の意向に合う1本を選定するロボアドバイザーだ。NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用して運用できる。診断は口座開設不要で誰でも無料で利用可能だ。

【参考】三井住友ファイナンシャルグループ「SMBCロボアドバイザー」

5.2. 投資一任型ロボアドバイザー5選

次に、投資一任型のロボアドバイザーを5つ紹介する。

・ウェルスナビ株式会社:WealthNavi(ウェルスナビ)
WealthNaviは、ETFを投資対象とするロボアドバイザーだ。ポートフォリオ診断後は、自動で買い付けが行われる。一括投資は10万円、自動積立は1万円から投資可能。投資一任型ロボアドバイザーだが、NISAを活用できる点が特徴だ。手数料は預かり資産の1%(税抜・年率)。診断は無料で、口座開設なしで利用できる。運用開始には口座開設が必要。

【参考】ウェルスナビ株式会社「WealthNavi」

・株式会社お金のデザイン:THEO+docomo(テオプラスドコモ)
THEO+docomoは、ETFを投資対象とするロボアドバイザーで、環境(Environment)や社会(Social)、企業統治(Governance)に配慮したESG関連銘柄を組み入れたポートフォリオでの運用を選択できる点が特徴的だ。リバランスのほか、投資対象の見直しも含めてポートフォリオを最適化するリアロケーションなども自動で行う。d払いによるワンクリック入金などでドコモのサービスと連携している。手数料は、運用資産の0.715~1.10%(税込・年率)。ポートフォリオ診断は口座開設不要で誰でも無料で利用できる。運用開始には口座開設が必要。

【参考】株式会社お金のデザイン「THEO+docomo」

・楽天証券:楽ラップ
楽ラップは、国内の投資信託を投資対象とするロボアドバイザーだ。自動売買によるリバランス機能がある。株式市場の乱高下が続いた場合に自動で債券の割合を増やす、下落ショック軽減機能(DRC機能)が特徴的で、リスクを抑えて投資ができる。手数料には2つのコースがあり、固定報酬型は最大で運用資産の0.715%(税込・年率)がかかる。成功報酬併用型は最大で運用資産の0.605%(税込・年率)と運用益の積み上げ額の5.5%がかかる。運用コース診断は口座開設不要で無料で受けることができる。運用開始には口座開設が必要。

【参考】楽天証券「楽ラップ」

・大和証券:ダイワファンドラップ ONLINE
ダイワファンドラップ ONLINEは、株式・債券・REIT(不動産投資信託)への国際分散投資による資産運用を目指すロボアドバイザーだ。同社は投資一任サービスのパイオニアとして実績がある。自動積立なら、月々1万円から投資が可能。手数料は、契約資産の1%(税抜・年率)である。運用プランの診断は誰でも無料で利用できる。運用に進む場合は口座開設が必要となる。

【参考】大和証券「ダイワファンドラップ ONLINE」

・マネックス証券:ON COMPASS(オンコンパス)
ON COMPASSは、国内外のETFを投資対象とするロボアドバイザーだ。独自の運用モデルによる最適な資産配分を行うことで、下落に強い運用を目指す。1,000円以上1,000円単位、最低1年以上の投資期間で投資可能。手数料は、運用資産残高に対し1.0075%(税込・年率)程度。資産運用プランの作成は誰でも無料で体験できる。運用に進む場合は口座開設が必要。

【参考】マネックス証券「ON COMPASS」

6. ロボアドバイザーと他のサービス等の違い

ロボアドバイザーとよく比較される用語に、投資信託とファンドラップがある。それぞれの違いを理解しておこう。

6.1. ロボアドバイザーと投資信託の違い

ロボアドバイザーと投資信託の違いは、前者はサービス、後者は金融商品である点だ。

投資信託は、それ自体に価格(基準価額)がついており、市場での売買の対象となる。投資信託では、運用方針にのっとってファンドマネージャーが複数の金融商品を組み合わせて運用しており、その運用費用として投資家から手数料を徴収する。

一方、ロボアドバイザーは、資産運用をサポートするサービスだ。投資一任型のロボアドバイザーを通して、対象の投資信託への投資が行われる。投資家は、ロボアドバイザーのサービス利用料として手数料を支払うことになる。

6.2. ロボアドバイザーとファンドラップの違い

ファンドラップとは、投資家に代わって金融機関が投資信託のポートフォリオの提案から運用・管理までをトータルで行うサービスだ。投資対象は投資信託に限られているが、サービス内容としては投資一任型のロボアドバイザーと共通する部分が大きい。

ロボアドバイザーとファンドラップの大きな違いは、最低投資金額だ。ファンドラップは、一般的には最低投資金額が数百万円程度で、金額設定が低いタイプも10万円からなど、投資を始めるにはまとまった額が必要になる。これに対してロボアドバイザーは100円から投資できるものもあり、気軽に投資をスタートできる。

また両サービスは、誰が投資家をサポートするかという点でも異なる。ロボアドバイザーは金融工学やAIによるプログラムにより資産運用をサポートするが、ファンドラップは金融機関の専門スタッフが行う。当然ながら、手数料はファンドラップのほうが高いことが多い。

7. ロボアドバイザーを活用した資産運用の始め方

最後に、ロボアドバイザーを活用した資産運用の始め方を解説しておきたい。

まずは、ロボアドバイザーの運用診断を受けよう。診断はWebサイトにて無料で行っている金融機関も多いため、いくつか比較検討してもいいだろう。年齢や投資経験、投資した場合の利益と損失のイメージなどの質問に回答すると、金融商品についての助言を受けることができる。

アドバイス型のロボアドバイザーのサービスはここまでだ。助言に基づいた買い付け手続きは投資家自身が行う。

投資一任型のロボアドバイザーに運用まで任せたい場合は、当該金融機関に口座を開設しよう。本人確認書類やマイナンバー書類、入金口座のキャッシュカードなどが必要になることが多い。口座開設の申し込みから完了までの所要日数は、即日から1週間など金融機関によって異なる。口座開設が完了したら、入金していよいよ運用スタートとなる。

まとめ:ロボアドバイザーの活用で負担を軽減しながら資産形成

ロボアドバイザーとは、AIなどのテクノロジーを活用して投資のアドバイスや運用のサポートを自動で行うサービスだ。投資家にとってはあまり手間のかからない資産運用が可能になるため、投資初心者や投資にかける時間がない人などに向いている。

特に、少額ずつ長期で運用を考えている人は、ロボアドバイザーを活用することで投資の負担を軽減しながら将来に向けた資産形成を進めることができる。

ロボアドバイザーにはアドバイス型と投資一任型があり、サービスの詳細は金融機関によって異なる。手数料や投資対象などをあらかじめ確認し、投資スタイルに合ったもので資産運用をスタートしよう。