ロボアドバイザー(ロボアド)は、金融工学によるアルゴリズムやAI(人工知能)を活用し、自動的に資産運用サポートを行うサービスだ。最適なポートフォリオの提案はどのロボアドバイザーでも行われるが、その他の機能や手数料といったサービス内容の詳細には違いがある。そこで、ロボアドバイザーを選ぶにあたり、ぜひ比較したい10のポイントを解説する。あわせて、いまおすすめの注目サービスを9つ取り上げ、その違いを見ていく。あなたにぴったりのロボアド選びのために、参考にしてほしい。

目次

  1. 1. ロボアドバイザーを比較する10のポイント
  2. 2. 【タイプ別】おすすめの注目ロボアドバイザー9選
  3. 3. 投資初心者向けならどれがいい?ロボアドバイザーの選び方
  4. 4. ロボアドバイザーの始め方
  5. 初心者は「投資一任型」、自分で運用したいなら「アドバイス型」からチェックしよう

1. ロボアドバイザーを比較する10のポイント

ロボアドバイザーはそれぞれどう違う? 初心者向け・タイプ別のおすすめサービス9選とあわせて解説
(画像=PIXTA)

ロボアドバイザーは、金融工学などの専門知識を活用したアルゴリズムやAIに基づき、投資家それぞれに適した資産運用の提案やサポートを自動的に受けられるサービスだ。

ロボアドバイザーが提供するサービスは、まずそれぞれの投資家に最適なポートフォリオの提案が行われる。しかし、その先の運用サポートについては、ロボアドバイザーによって違いがある。

運用スタート後に不便を感じないためにも、投資家が必要とする機能やサービスを提供しているロボアドバイザーを選ぶ必要がある。ここではまず、ロボアドバイザーで比較すべき10のポイントを見ていこう。

ロボアドバイザー比較1:タイプは「アドバイス型」か「投資一任型」か

比較ポイントの1つめは、ロボアドバイザーのタイプだ。ロボアドバイザーには、「アドバイス型」と「投資一任型」がある。

アドバイス型は、投資家に最適なポートフォリオの提案が主なサービス内容だ。運用は、アドバイスを参考に投資家自身で行う。手数料は、無料の場合がほとんどである。投資一任型はポートフォリオの提案に加えて、運用からメンテナンスまで行ってくれる。利用には手数料が掛かるため、利用前に確認しよう。

ロボアドバイザー比較2:最低投資金額はいくらからか

ロボアドバイザーでの運用は、比較的少額からスタートできる。しかし、最低投資金額はタイプによって異なる。アドバイス型なら100円、投資一任型では10万円程度からスタートできるものが多い。

ロボアドバイザー比較3:積立投資の最低金額はいくらからか

ロボアドバイザーは、積立投資もできる。ロボアドバイザーは中長期での資産運用を目指すサービスが多く、積立投資による安定した資産形成を目指す仕組みを採用しているのだ。積立投資の最低投資金額は1万円から始められるサービスも多いが、なかには100円程度からの少額投資が可能なサービスもあるので確認したい。

ロボアドバイザー比較4:投資先の信託報酬の実績はどれくらいか

多くのロボアドバイザーが投資対象として投資信託やETF(上場投資信託)を挙げているが、この投資信託はランニングコストとして運用会社に支払う信託報酬が発生する。信託報酬はファンドにより異なるため、事前の確認が必要だ。なお、ロボアドバイザーではコスト管理の観点から信託報酬が低いファンドを投資対象としている場合が多く、楽天証券の楽ラップは最大0.255%、 WealthNaviは最大0.13%となっている。

ロボアドバイザー比較5:各種の手数料はどれくらいかかるのか

ロボアドバイザーを利用する際の手数料には、申込手数料、運用手数料、入出金手数料、解約手数料がある。申込手数料および解約手数料は、ほとんどの金融機関で無料だ。運用手数料は、投資一任型の場合に必要になる。また、運用資金を他の金融機関から入金するための手数料もかかる場合がある。

ロボアドバイザー比較6:節税機能を備えているか

ロボアドバイザーによっては、運用資産の中の運用益と損失を相殺させて課税額を圧縮する、自動税金最適化機能が搭載されている。これは、譲渡益や分配金、配当金にかかる20.315%の税金を節税できる機能だ。

たとえばWealthNaviでは、DeTax(デタックス)と呼ばれる機能が備わっており、運用益により一定額以上の税負担が見込まれる際に、損失を出している銘柄を自動的に売却して損失を確定させ、利益を相殺することで、節税を図るものだ。売却した銘柄は同時に買い戻すため、リバランスは行わずともよい仕組みとなっている。

投資において税金はコストとなるため、節税機能が付いているロボアドバイザーを選べば、運用効率を向上させることができるだろう。

ロボアドバイザー比較7:NISA、つみたてNISA取引へ対応しているか

ロボアドバイザーで考えられるもう1つの節税方法は、NISA(少額投資非課税制度)の利用だ。NISAには、一般NISAとつみたてNISAの2種類があるが、NISA口座で取引した資産は、20.315%の税金が自動的に非課税となる。節税を考えているなら、NISA口座での取引に対応しているかも確認しておこう。

ロボアドバイザー比較8:自動リバランス機能を備えているか

資産運用は、買付を行ったら完了ではない。運用スタート後も、リバランスによるメンテナンスが必要だ。リバランスとは複数の資産に分散投資する場合に、相場の変動を受け時間の経過とともに変わってくる資産配分を修正することである。リバランスを行うことで、投資開始時に立てた計画通りに運用を進めていくことができる。自動リバランス機能があるロボアドバイザーなら、自動的に資産の調整を行ってくれる。

ロボアドバイザー比較9:投資対象はなにか。どんな投資信託やETFへ投資しているのか

ロボアドバイザーの主な投資対象は、投資信託やETFだ。取り扱っているファンドやファンド数は、ロボアドバイザーによって差がある。信託報酬が低く運用実績が良いファンドを多く取り扱っているロボアドバイザーを選びたい。投資したいファンドの希望があるなら、事前に取り扱いの有無を確認しておこう。

ロボアドバイザー比較10:利回りはどれくらいの実績があるのか

運用で使用されるアルゴリズムは、ロボアドバイザーによって異なる。そのため、運用結果に差が出ることは知っておくべきだ。ロボアドバイザーによっては、運用実績を公開している場合もあるためチェックしよう。

2. 【タイプ別】おすすめの注目ロボアドバイザー9選

ここからはおすすめできる注目のロボアドバイザーのうち、アドバイス型を4つ、投資一任型を5つ、タイプ別にセレクトし、重要な比較ポイントとともに紹介する。ロボアドバイザー選びの参考にしてほしい。なお、情報は2022年5月8日時点のものとする。

▽アドバイス型 注目のロボアドバイザー4選の比較ポイント

名称fund eyeSMBCロボアドバイザー投信工房マネックスアドバイザー
提供会社名SMBC日興証券三井住友銀行松井証券マネックス証券
最低投資額
(一括)
商品による1万円1万円5万円
最低投資額
(積立)
1,000円1,000円100円1万円
運用手数料
(税込/年)
なし(購入時手数料は最大4.4%、信託報酬で最大年率3.7%)なし(信託報酬 最大年率1.007%)なし(信託報酬 最大年率0.37%)0.33%(信託報酬含まず)
節税機能××××
NISA対応×
自動リバランス機能××
投資対象投資信託投資信託(5種のみ)投資信託ETF
利回り実績記載なし直近1年でコースにより-2.88~5.18%記載なし記載なし

▽投資一任型 注目のロボアドバイザー 5選の比較ポイント

名称ON COMPASSTHEO+ docomoWealthNaviダイワファンドラップ ONLINE楽ラップ
提供会社名マネックス証券お金のデザインウェルスナビ大和証券楽天証券
最低投資額(一括)1,000円1万円10万円1万円1万円
最低投資額
(積立)
1,000円1万円1万円1万円1万円
運用手数料
(税込/年)
1.0075%(ETFの平均経費率0.1%程度を含む)0.715~1.10%(ETFの取引手数料などを含む)1.1%(ETF保有コスト含む)最大1.1%(信託報酬に最大0.34%ほか負担あり)0.715%/0.605+運用益の5.5%(ほか信託報酬に最大年率0.255%)(※3)
節税機能×××
NISA対応××××
自動リバランス機能
投資対象ETFETFETF投資信託投資信託
利回り実績記載なし月次で1.18%(USDベース)または7.09%(JPYベース)(※1)設立以来6年間で、5段階のリスク許容度により約30~60%(※2)記載なし直近1年でコースにより1.74~7.94%(※4)
※1:グロースポートフォリオ(2022年3月マンスリーレポートより)
※2:設立2016年‐2022年3月まで。初期投資100万円、毎月3万円積立の場合
※3:固定報酬型/成功報酬併用型
※4:マンスリーレポート2022年4月号より

表からもわかる通り、アドバイス型、投資一任型ともに、サービス内容はロボアドバイザーによって異なる。中長期投資が得意なロボアドバイザーだけに、不便や不満を感じることなく資産運用を続けるには、自分の投資方針や投資スタイルに合ったサービスを選ぶことが重要だ。ここからは、各ロボアドバイザーについてもう少し詳しく見ていこう。

2.1.注目のアドバイス型ロボアドバイザー4選 

まずは、ロボアドバイザーを始めるにあたりおすすめできる、注目のアドバイス型ロボアドバイザーを4つ紹介する。

・注目のアドバイス型ロボアドバイザー1: fund eye(SMBC日興証券)

fundeye
画像引用:SBMC日興証券
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
商品による1,000円なし(購入時手数料は最大4.4%、信託報酬で最大年率3.7%)××投資信託記載なし

fund eyeは、SMBC日興証券が提供するロボアドバイザーだ。大手証券会社のサービスであり信頼して利用できる。fund eyeの特徴は、手数料が無料でありながらリバランス通知機能がある点だ。アドバイス型なだけに自動的にリバランスは行われないものの、保有する投資資産が運用開始当初のポートフォリオから一定以上乖離した場合には、リバランスの通知が行われる。また、すでに保有している投資信託の情報を登録すればリバランス診断も受けられる。

【参考】SMBC日興証券 投信取引サポートツール 「fund eye」

・注目のアドバイス型ロボアドバイザー2: SMBCロボアドバイザー(三井住友銀行)

smbcロボアド
画像引用:三井住友銀行
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
1万円1,000円なし(信託報酬 最大年率1.007%のみ)××投資信託(5種のみ)直近1年でコースにより-2.88~5.18%

SMBCロボアドバイザーは、メガバンクである三井住友銀行が提供するサービスで安心感がある。NISAやiDeCoでの運用にも対応。投資対象ファンドはすべて購入時手数料が0円で、信託報酬は1.01%未満のものが揃っている。提案される投資信託は特定の5種であり、おすすめの投資信託を提案してほしい投資初心者には便利なサービスだ。

【参考】三井住友銀行 SMBCロボアドバイザー

・注目のアドバイス型ロボアドバイザー3:投信工房(松井証券)

投信工房
画像引用:松井証券
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
1万円100円なし(信託報酬 最大年率0.37%のみ)×投資信託記載なし

投信工房は無料のアドバイス型ロボアドバイザーでありながら、自動リバランスなど機能が充実している点が魅力だ。一括投資、積立投資ともに100円から可能で、NISA口座での運用にも対応している。運用手数料も低く抑えられており、コストを重視するなら注目したいサービスだ。

【参考】松井証券 投信工房

・注目のアドバイス型ロボアドバイザー4:マネックスアドバイザー(マネックス証券)

マネックスアドバイザー
画像引用:マネックス証券
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
5万円1万円0.33%(信託報酬含まず)××ETF記載なし

マネックスアドバイザーは、国内ETFを投資対象とするロボアドバイザーだ。ポートフォリオをカスタマイズできるため、投資初心者はもちろん投資経験者にも使いやすいサービスとなっている。リバランスアラート機能が付いており、資産配分が一定以上崩れた場合には通知が行われる。なお、利用には運用資産残高に対して税込0.33%の手数料が必要。NISA口座には対応していない。

【参考】マネックス証券 マネックスアドバイザー

2.2. 注目の投資一任型ロボアドバイザー5選

次に、運用のおおよそを自動で行ってくれる投資一任型について、おすすめできる注目のロボアドバイザーを5つ紹介する。

・注目の投資一任型ロボアドバイザー1:ON COMPASS(マネックス証券)

oncompass
画像引用:マネックス証券
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
1,000円1,000円1.0075%(ETFの平均経費率0.1%程度を含む)××ETF記載なし

ON COMPASSは、高度な金融工学に基づいた独自の運用モデルにより、下落に強い安定運用を目指すロボアドバイザーだ。世界80カ国に分散投資を行い為替ヘッジも取り入れるなど、リスク管理を徹底した運用を行う。

【参考】マネックス証券 ON COMPASS

・注目の投資一任型ロボアドバイザー2: THEO+docomo(お金のデザイン)

docomo
画像引用:THEO +docomo
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
1万円1万円0.715~1.10%(ETFの取引手数料などを含む)×ETF月次で1.18%(USDベース)または7.09%(JPYベース)(※1)
※1:グロースポートフォリオ(2022年3月マンスリーレポートより)

THEO+ docomoは節税機能やリバランス機能をもつ投資一任型のロボアドバイザーだ。ドコモのサービスと連携しているため、d払いによるワンクリック入金をしたり、運用残高に合わせてdポイントを貯めたりできる。dカード払い時に端数をTHEO+ docomoに自動加算できるなど、ドコモユーザーにはメリットが多い。

【参考】THEO +docomo

・注目の投資一任型ロボアドバイザー3: WealthNavi(ウェルスナビ)

wealthnavi
画像引用:Wealth Navi
最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
10万円1万円1.1%(ETF保有コスト含む)ETF設立以来6年間で、5段階のリスク許容度により約30~60%(※2)
※2:設立2016年‐2022年3月まで。初期投資100万円、毎月3万円積立の場合

WealthNaviは、自動税金最適化(DeTAX)機能を搭載するロボアドバイザーだ。また、投資一任型でありながらNISAにも対応しており、コスト管理が行き届いた効率の良い運用の実現を目指すことができる。

【参考】Wealth Navi

・注目の投資一任型ロボアドバイザー4:ダイワファンドラップ ONLINE(大和証券)

最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
1万円1万円最大1.1%(信託報酬に最大0.34%ほか負担あり)××投資信託記載なし

ダイワファンドラップ ONLINEは、国際分散投資による資産運用を目指すロボアドバイザーだ。投資一任サービスのパイオニアとして、15年の実績を持つ。サポート体制が充実しており、電話で相談できるコンタクトセンターがあるほか、窓口でのサポートも受けられる。ネット上での取引に不安がある人でも安心して利用できるだろう。手数料は、契約資産の1.1%だ。

【参考】ダイワファンドラップONLINE

・注目の投資一任型ロボアドバイザー5:楽ラップ(楽天証券)

最低投資額(一括)最低投資額
(積立)
運用手数料
(税込/年)
節税機能NISA対応自動リバランス機能投資対象利回り実績
1万円1万円0.715%/0.605+運用益の5.5%(ほか信託報酬に最大年率0.255%)(※3)××投資信託直近1年でコースにより1.74~7.94%(※4)
※3:固定報酬型/成功報酬併用型
※4:マンスリーレポート2022年4月号より

楽ラップには、株式市場の乱高下が続いた場合に自動で債券の割合を増やす、下落ショック軽減機能(DRC機能)がある。よりリスクを抑えた資産運用を目指す投資家に適したロボアドバイザーだ。手数料には2つのコースがあり、投資家が選択可能。固定報酬型は最大0.715%(税込み/年)、成功報酬併用型は最大0.605%(税込み/年)に成功報酬として運用益の5.5%がかかる。

【参考】楽ラップ

3. 投資初心者向けならどれがいい?ロボアドバイザーの選び方

専門的な金融工学や統計学、AIなどによる運用サポートを受けられるロボアドバイザーは、投資経験の少ない初心者でも利用しやすいサービスである。しかしこれまでに解説したようにロボアドバイザーには2タイプあり、またサービス内容も様々だ。ここでは、ロボアドバイザーを選ぶ際に、初心者がチェックするべきポイントを4つ見ていこう。

3.1. 初心者向けロボアドバイザーの選び方1:投資一任型を選ぶ

投資初心者は、投資一任型のロボアドバイザーを選ぶとよいだろう。運用のすべてを任せられる投資一任型なら、投資経験が少ない人でも安心して運用をスタートできる。アドバイス型は、実際の運用は自分自身で行わなければならず、いつ買うのか、どう買うのか、不安もあるだろう。投資ははじめて、という人には、投資一任型のほうが始めやすいといえるだろう。

3.2. 初心者向けロボアドバイザーの選び方2:少額投資可能なものを選ぶ

投資初心者が運用で大きな損失を出さないためには、まずは少額からスタートすることが重要だ。そのためには、少額から投資できるロボアドバイザーを選ぼう。投資資産をコツコツ増やしていくなら、自動積立ができるものも有力な選択肢となる。ロボアドバイザーは1人1口座と決まっているわけではない。まずは投資一任型の小額で始められるサービスを選んで、経験を積むとよいだろう。

3.3. 初心者向けロボアドバイザーの選び方3:手数料は必ずチェックする

投資初心者におすすめの投資一任型は、手数料がかかる。手数料額はロボアドバイザーによって異なるため、事前に確認しよう。投資を始めてからしばらくは、リスク許容度を上げられなかったり投資額が少なかったりするため、大きなリターンを上げるのが難しい。そのような中で確実にリターンを積み上げていくには、コストとなる手数料を抑えることが重要だ。

3.4. 初心者向けロボアドバイザーの選び方4:機能に自分に合うものがないかチェックする

ロボアドバイザーには、一般的な機能の他にたとえば、節税機能や下落軽減機能といった特徴的な機能を持つものがある。また、取引に応じてポイントが貯まるなど独自のサービスを展開しているケースもある。サービスを比較検討する際には、こういった特徴も併せてチェックしよう。

4. ロボアドバイザーの始め方

ロボアドバイザーの始め方

ロボアドバイザーをスタートするのに必要なステップは、大きく3つある。まずは無料診断を行い、ポートフォリオの提案を受けよう。提案を受けたら、内容をしっかりと確認することが重要だ。複数のロボアドバイザーで診断を受け、比較検討しても良いだろう。

提案内容での運用を決めたら、申込手続きをする。ロボアドバイザーの運用には、証券会社や銀行などの投資用の口座が必要だ。口座未開設なら、運転免許証などの本人確認書類および、マイナンバー書類を用意し手続きを進めよう。口座開設までの所要日数は、金融機関によって異なる。口座の準備が整い入金が完了したら、運用をスタートできる。

初心者は「投資一任型」、自分で運用したいなら「アドバイス型」からチェックしよう

ロボアドバイザーは、AIや金融工学などの専門知識に基づいたアルゴリズムによる資産運用サポートが受けられるサービスだ。基本的に人が介在しないため、感覚を排除した論理的な運用ができることは投資においてメリットといえる。また、投資する銘柄選定のために研究する手間を省けることは、投資初心者に限らず魅力があるだろう。

老舗の対面型の証券会社や、ネット証券、フィンテック企業など、ロボアドバイザーはさまざまな金融機関で取り扱いがある。また「アドバイス型」と「投資一任型」の2タイプがあり、受けられるサービス内容や手数料が異なるため、あらかじめよく比較検討することが重要だ。

まったくの投資初心者なら、小額から始められる投資一任型をまず確認してみよう。自分で運用して早く投資経験を積みたい人なら、アドバイス型のほうがコストも低くおすすめだ。その他、サービス内容の詳細は、ロボアドバイザーによって差がある。まずはいくつかのロボアドバイザーの無料診断を受け、自分にぴったりだと感じるロボアドバイザーで資産運用を始めよう。