この記事は2022年5月5日に「月刊暗号資産」で公開された「Gucci、一部店舗で暗号資産決済に対応」を一部編集し、転載したものです。


百貨店
(画像=PIXTA)

高級ファッションブランドのGucci(グッチ)が、ビットコイン(BTC)をはじめとした暗号資産(仮想通貨)による決済に対応することがわかった。4日、海外ファッションメディア・Vogue Businessが報じた。

暗号資産決済は試験的に導入されるもので、5月末より米国の5店舗で実施されるという。また、今夏中に北米の全店舗で暗号資産決済に対応する予定だという。

今回、Gucciが対応する暗号資産は以下の通りだ。

  • ビットコイン
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
  • イーサリアム(ETH)
  • ラップドビットコイン(WBTC)
  • ライトコイン(LTC)
  • シバイヌ(SHIB)
  • ドージコイン(DOGE)

これらのほかに5つのステーブルコインに対応し、計12銘柄の暗号資産で支払いが可能になる。

暗号資産決済は既存のPOS端末によるQRコードやNFCリーダーを通じて、顧客の暗号資産アプリと接続し、クレジットカードによる支払いと同様に受け付けることが可能だという。小売業者は、支払われた暗号資産を米ドルなどの法定通貨へ自動的に変換するか、もしくは暗号資産のまま保持するかを選択することができるとしている。

Gucciの社長兼CEOであるMarco Bizzarri氏は、「Gucciは顧客によりよい体験を提供できるのであれば、常に新しい技術を取り入れたいと考えている。暗号資産を決済システムに組み込むことができるようになった今、この決済オプションを希望する顧客にとっては自然な進化と言える」と述べた。

Gucciは今年に入り「SuperGucci」と称したNFTコレクションをリリースすると発表しているほか、メタバースである「The Sandbox」の土地を購入するなど、積極的にブロックチェーンを活用した動きを見せている。Web3.0に特化したチームを作り、メタバースの開発にも取り組んでいる状況だ。

また、Gucciの親会社であるKering(ケリング)は今週、従業員向けにNFTおよびWeb3.0の教育ゲームを導入したという。同社の広報担当によると、このゲームに登録した従業員の数は予想を上回っているようだ。(提供:月刊暗号資産