本記事は、崎本大海氏の著書『もうお金で悩まない』(扶桑社)の中から一部を抜粋・編集しています
税金の種類にはどんなものがあるのか?
一言に「税金」といっても、その種類は実にさまざまです。
まず、ひとつの分け方は、「支払い方」。その場合、税金は「直接税」と「間接税」の2つに分けられます。
「直接税」とは、自分が直接国や地方自治体などに支払う税金のこと。
「間接税」とは、なんらかのサービスの利用や消費を通じて、その運営事業者を通じて、支払う税金のことをいいます。
そして、もう一つの分け方は、支払先。「国」に払う「国税」か、「地方自治体」に払う「地方税」かの違いです。
いきなりいろいろ覚えるのは大変なので、このあたりは次の最低限のことを覚えておいていただければと思います。
●間接税=値段に入っている(たばこ、ガソリンなど) ●直接税=あとから納めなきゃならない(所得税、相続税、自動車税など)
消費税は店で支払う商品代金に含まれていて「預かり消費税」とも言います。最終的に預かった事業者が国に納めてくれます。事業者は、消費者から受け取った消費税などと、商品などの仕入れのときに支払った消費税などとの差額を納税することになります。
所得税は納める能力の高い人に多く納めてもらう「垂直的な公平性」、消費税は、使ったぶんだけ納めてもらう「水平的な公平性」などと呼ばれることもあります。
あと、意外に知っておいた方がいいのは、「税務署」と「市税(都税)事務所」がちがうということです。お金についてあまりにも無知だった20代の僕は「所得税を納めたあとに住民税の納付書が届き、税金はもう納めたのに、またなんか納付書がきた」とイラッとして、納付書を捨てていました……。
納める場所が違うので、納付書が複数あるので、あちこちから納付書が来てもイラッとしないように、面倒でもあっちとこっちにおさめなければいけないということは、知っておくといいと思います。
必ず知っておきたい「所得税」
数ある税金の中でも、必ず知っておきたいのが「所得税」。所得税とは、所得がある人ならば、誰もが払わなければならない税金です。
【所得税の計算式】
所得税=年間の全所得×税率―控除額 ※「控除額」と「所得控除」はまったくの別物です!
所得税は所得が多いほど課税される税率がさがる「累進課税制度」を取っています。その税率は、所得の金額に応じて、5%から45%の7段階に区分されています。
たとえば、課税対象となる所得金額が500万円の場合は、税率は20%、控除額は42万7,500円になります。その場合、500万円×0.2−42万7,500円=57万2,500円が支払うべき所得税になります。 下の表を使って、自分の所得はどれほどの税金がかかっているのかを、ぜひチェックしてみてください。
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