超富裕層のポートフォリオ構築例おすすめ3選 バランス型ファンド/個別債券/マンデート
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株式会社ZUUは2022年8月にWebセミナー「元外資系PB出身者が語る 富裕層が実践している資産ポートフォリオ戦略とは」を開催した。講師はバークレイズやクレディ・スイスでプライベートバンカーとして活躍し、現在はペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社代表取締役を務める山口聰氏だ。本記事では上記セミナーの内容をコンパクトにまとめてお届けする。

ペレグリン・ウェルス・サービシズ山口様
山口 聰(やまぐち そう)
ペレグリン・ウェルス・サービシズ株式会社 代表取締役。⼤和証券、英バークレイズ、クレディ・スイスにて富裕層向け資産管理業務に従事。海外の富裕層が実践するポートフォリオ運用サービスに携わった経験を⽣かし、「幅広いお客様へ独⽴の⽴場から安⼼の⾦融サービスをお届けしたい」と2017年同社設⽴。⽇本証券アナリスト協会検定会員 国際公認投資アナリスト資格保有者。

超富裕層の資産運用の考え方

超富裕層は資産運用において、どのような考え方を持っているのだろうか。あくまで山口氏の経験則に基づくものだが、以下のポイントが挙げられる。

● 承継した資産、または築いた資産を守りながら、次の世代にどう渡していくかが重要
● 増やすことよりも減らさないことが重要
● インフレに負けないように資産運用は必要
● 「資産を生かす」「資産に働いてもらう」発想で機会利益を重視する
● 全体のバランスとぶれない運用方針を大切にする
● 一喜一憂しない気持ちと資産の余裕を持ち、厳しい局面を好機と考える

「資産いくら以上を超富裕層と呼ぶか」という定量的基準にもよるが、基本的に給与所得だけで超富裕層になるのは難しい。したがって、超富裕層の多くがビジネスオーナーだ。使いきれないほどの資産を持つことも多く、事業承継の必要性もあるため、次の世代にどう承継するかは大きな関心事と言える。

そのため、増やすことより減らさないことを重視する人が多い。「減らさないこと」は「インフレに負けないこと」と言い換えられる。インフレに負けないようにするためには、どうしても「資産に働いてもらう=資産運用」が必要だ。

具体的な運用において、超富裕層が大切にしている共通項は2つある。「さまざまな資産に分散して全体のバランスを保つこと」「ぶれない運用方針を大切にすること」だ。そのため、もし金融危機に見舞われたとしても冷静さを保つことができ、むしろそのような厳しい局面を好機と捉えられる。

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