海外プライベートバンクの十八番は個別債券投資 担当者を見極める3つのポイントとは
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株式会社ZUUは2022年6月にWebセミナー「元外資系プライベートバンカーが語る海外PBの資産運用術と資産アドバイザーの選び方」を開催した。講師は、日本及びシンガポールにて富裕層の資産管理業務に従事してきたFTL Asset株式会社 代表取締役の岡 剛史氏だ。本記事では上記セミナーの内容をコンパクトにまとめてお届けする。

岡 剛史
岡 剛史(おか たけし)
新卒でCitibankに入行。日本およびシンガポールで外国為替/ウェルスマネジメント業務につく。入行以降、一貫して富裕層の資産管理に従事。Australia and New Zealand Banking Group Limitedを経て、ウェルスガーディアン株式会社を設立。ファミリーオフィスとして顧客に対応するため、複数の金融機関と提携し、海外案件、保険、不動産、ヘッジファンド等、あらゆる顧客ニーズに合わせたソリューション提案を行う。2022年、マネジメントとして経営に専念するよりも、一担当者として、生涯に渡って顧客対応をしていきたいという思いから、「顧客が公平だと思える手数料体系(Fair)」「顧客それぞれのニーズに合わせた提案(Tailormade)」「生涯に渡って長期的なお付き合いをしていく(Lifetime)」という理念の元に、FTLアセット株式会社を設立、新たなIFA業務をスタートした。

プライベートバンクの歴史

プライベートバンクの起源は1700年頃と言われており、ヨーロッパ王室の資産管理を目的として生まれた。特に、中立国で戦争リスクが相対的に低かったスイスが利用されることが多く、現在もスイスには名門プライベートバンクが多数存在する。

その後、1900年頃に米国でもプライベートバンクが広がった。ただ、米国におけるプライベートバンクは、資産保全よりも絶対収益(資産拡大)の色合いが強かった。そのため、今日においても欧州系プライベートバンクと米国系プライベートバンクでは、会社のカラー(雰囲気)が違うことが多い。

海外プライベートバンクの十八番は個別債券投資 担当者を見極める3つのポイントとは
FTL Asset株式会社

日本でプライベートバンク(ビジネス)が始まったのは、シティバンクが進出した1986年だ。今でこそ、日系の銀行や証券会社も自社でプライベートバンキング部門を抱えているが、本格的に稼働したのは2000年代に入ってからであり、日系プライベートバンクの歴史は20年ほどしかないのが実情だ。

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