本記事は、ひろゆき氏の著書『無理しない生き方』(きずな出版)の中から一部を抜粋・編集しています。

即レスしない

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(画像=onephoto/stock.adobe.com)

即レスって必要なの?

メールやSNSのメッセージを入れたあと、相手からなかなか返信が来ないと落ち着かなくなる人は少なくありません。

何日も返信がないのならまだしも、10分だとか1時間程度返信がないだけで不安になる人も多い気がします。

でも、即レスというのは本来、必要なものなのでしょうか?

もちろん、緊急の際には必要ですが、たいていの場合、とりたてて急ぐ件でもないのに、即レスすることが習慣化しているだけのようです。

僕には、逆に相手からメールが来た場合に、「すぐに返事しなければ申し訳ない」などと思うようなマジメな人が、相手にも即レスを求めがちなように思えます。

要は、日ごろ自分が即レスするように心がけているから、それを相手にも求めているだけなのではないでしょうか。

だとすれば、本当に即レスを求めているのは、いったいだれなのでしょう?

結果がOKなら十分

僕はインターネット掲示板の管理人をやっているのですが、そこで働いてもらっているエンジニアの人とは、基本的にメールベースでやりとりをしています。

「こんなことをやりたいけど、どう?」などといったことをメールで送信し、何度かメールでやりとりして、しばらく経ってから「できたよ」と連絡をもらうわけですが、その際に相手に即レスを求めません。

お互い、メールの返信が半日後とか、場合によっては数日後ということも珍しくありません。

結果として頼んだ仕事をきちんとやってもらえたらいいだけの話であって、その過程で交わされるやりとりが速いかどうかなんて、どうでもいいのです。

このように、たいていの場合は結果がOKでさえあれば、返信が遅くたってかまわないはずです。

かといって、いきなり一方的に即レスをやめてしまうと相手も驚くかもしれないので、あらかじめ「お互い、即レスは求めないようにしようね」などと決めておくのがいいかもしれませんね。

ちなみに、僕は仕事を依頼するとき、相手に必要以上のスピードを求めません。

「1週間でできるよ」といってくれた仕事だったら、1週間後に仕上げてくれればいいだけです。

その人が猛スピードで仕事を終わらせようが、締め切りぎりぎりになって一気に仕上げようが、どうでもいいことです。

肝心なのは「この作業だったら、これぐらいの時間でできます」という約束が守れるかどうかです。

「速いほうが優秀」は社会人には無意味

そもそも仕事におけるスピードの早さが、そんなに大事なものだとは思いません。

たとえば、小学校では「50メートル走が速い」ともてはやされますが、社会に出たときに「50メートル走が速い」は、まず役に立ちません。

学校というのは、無駄に速さを競わせているような部分があります。それで、「速いほうが優秀」という価値観を植えつけられてしまった人も多いのではないでしょうか。やたらに即レスを求め合うのも、こういったところから来ているようにも思えます。

でも、社会人にはむしろ「間違えない」「ちゃんとできている」ということのほうが大事なはずです。

約束した期限内にちゃんと成果を出すことができれば、べつに3分内にメールを返さなくたって、いいはずです。

=無理しない生き方
ひろゆき
ひろゆき(西村博之)1976年、神奈川県生まれ。
東京都に移り、中央大学に進学。
在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。
1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。
2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。
2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。
2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。
2019年、「ペンギン村」をリリース。

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