この記事は2023年1月11日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


CPI
(画像=WrightStudio/stock.adobe.com)

2023年1月11日(水)の午後12時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

明日12日(木)の米CPI(米消費者物価指数)を控えて方向感に欠けるが、年初からボラティリティの高い状態が続いており、振れ幅は大きいので緊張感がある。

高いボラティリティの中でCPIを迎えるわけだが、市場予想は前年比+6.5%と、前回の+7.1%からさらにインフレ上昇が落ち着くと見込まれている。依然としてFRBのインフレ目標にはほど遠いが、インフレピークアウトを再確認する場となるのだろう。

足元のFRBボードメンバー発言からは「タカ派」「ハト派」で意見はわれており、CPIの結果に左右される部分が大きい。ボラタイルな値動きになる可能性は高く、指標発表前はポジションリスクを落としたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

CPIの結果次第なので予想は難しいが、米ドル/円は短期であればストップが入りそうなところを狙う戦略になる。

年初来の高値(134.77円)安値(129.50円)をブレイクできれば更に走ってくれるだろう。 スイング以上ではマーケットが前のめりに米利下げを織り込んでいることからドルが大きく沈み続けるイメージはしていない。

CPIの数字にもよるが、下がったところは押し目を探してみたい。ただし、テールリスクとして来週の日銀の金融政策決定会合で、引き締めに向けたサプライズがあれば米ドル/円は120円方向に向かうことになる。

▽米ドル/円 の1時間足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。