本記事は、Dr.ヒロ氏の著書『思い通りに人を動かすヤバい話し方』(フォレスト出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
99%の人が興味を持つ最強の会話ネタ
「褒めればいいのはわかりました。しかし、その先に話が続きません」
こういう人もいるかもしれません。基本は褒める話で盛り上がってから、本題に入ればいいのですが、どうしても間を持たせるための話が必要な場面もあるでしょう。
そういうシーンであまりにもマニアックな話や、相手が興味なさすぎる話をしてしまうのももったいないです。
いくらお世辞で好かれたからといっても限度があります。できることなら、褒めたあとの話も相手に興味を持って聞いてもらいたいですよね。
しかし、相手が何に興味を持っているかわからない。そういう時に使える、人類の99%以上が興味を持っているネタをお伝えしておきます。
それは、自分自身に関わることです。
例えば、昔流行った詐欺の勧誘で「無料で手相を見ています」と声がけする手法があります。この声がけは実に理にかなっています。
なぜなら手相を見ることで、相手の運命について話を聞いてもらえることになるからです。自分の運命に興味のない人はほとんどいません。だから「無料ならいいか……」と初対面の人の話を聞く気になるのです。
詐欺が流行りすぎたせいもあって、今ではいきなり手相を見るなんて言ったら引かれるかもしれませんが、手相でなくても占いのウンチクくらいは世間話程度に覚えておくと役に立つことがあります。
占いに興味がないと言う人もいますが、「興味ない」と言いつつも、自分の運勢については「とりあえず聞きたい」くらいの興味を示すことは多いです。
しかし、ビジネスの場などでは占いの話をしづらい相手もいますよね。そういう場合は、相手の仕事・趣味・服装などに関する話題を選ぶようにしましょう。
特に好かれたい人がいる場合、その人について事前に調べておくことは非常に有効です。話題選びに限らず、相手について知っていることが伝わると、それ自体に親近感を高める効果があります。
ここで逆をやってしまう人がすごく多いので注意してください。人に好かれようとすると、つい自分を知ってもらおうとして、自分の話ばかりしてしまう人が多いです。
これは間違いです。中には照れ臭かったりプライドが邪魔したりして、相手について知っていることすら「あ、そうだったんだ」なんて知らないふりをする人がいますが、本当にもったいないです。
忘れないでください。人は他人のことより、自分のことに興味がある生き物です。「あなたが何者であるか」よりも、「自分があなたからどう見られているか」のほうに興味があります。
悪魔的話術「共感逆マウンティング」
自分を知ってもらおうとする前に「相手についてこれだけ知っていますよ」と話したほうが圧倒的に親近感を抱かれやすく、結果としてあなた自身にも興味を持ってもらえます。そして相手について知っていることを伝えようとすると、自然に相手の興味のある話題に入れます。
例えば、話の入り口として、こんな感じのテンプレを使うと便利です。
「〇〇さんは、ピアノをやられているんですよね。僕は子どもの頃にやっていてすぐやめてしまったので、15年もピアノを続けられているなんて尊敬します。どんな曲を弾かれるんですか?」
このピアノがゴルフの場合はこうなります。
「〇〇さんは、ゴルフをやられているんですよね。僕も以前、打ちっぱなしだけやったことがあるんですが、全然飛ばなかったんですよ。どうやって上達したんですか?」
ダイビングの場合だと、次のようになります。
「〇〇ちゃんて、ダイビングのライセンス持っているんだよね! 僕も前にやったことがあってめっちゃ感動したんだけど、ライセンスは持ってなくて。取るの大変じゃなかった?」
相手の趣味を知っていることを伝えて、自分もやってみたけどあなたに比べたらまだまだだから教えてほしいと伝えるのです。
そして勘の良い人は気づいたかもしれませんが……これ言うと僕の好感度がすごく下がりそうなんですが……、でも今回はブラックな使えるノウハウを隠さず公開するコンセプトなので言っちゃいますね。
ぶっちゃけ、ピアノもゴルフもダイビングも一切やったことなくても、「昔やったことがあるんですけど」のテンプレは使えます。
もちろん嘘は良くないので、皆さんはいろんな時に話題にできるように、いろんな経験をしておきましょうね!!しかし、世の中の営業職やナンパ師や詐欺師の中には、嘘を交えてでもこのテクニック使っている人が絶対います。
※僕はこう見えて嘘をつくのが嫌いなので、多くの人が趣味にしてそうなことを大体かじっており、嘘ついてまでこのテクニックは使っていません。でもこの本を読んで「そう言いつつこいつは絶対嘘ついても使っているな」とか邪推する人いますよね。ぴえん。
「嘘をつきたくない」という綺麗事を抜きにしても、やはり本当に体験しておいたほうがリアリティもあり、話題も広げやすいので、ゴルフやらダイビングやら、ありがちな趣味は一度かじっておくと便利です。
また、初対面でテンプレを使えなくても、本気で気に入られたい相手なら、初回で聞いた趣味などを2回目に会うまでにやっておくことも非常に有効です。
「先日、ゴルフのお話を聞いて、僕もやってみたのですが、全然思うようにまっすぐ飛ばなくて……」
などと伝えれば、相手は超気持ちよく教えてくれることでしょう。
このテクニックの良い点は、次の2つです。
(1)共通の趣味を持っていることで親近感を抱かれる
(2)相手に気持ち良くマウントを取らせる
特に重要なのが(2)です。
趣味についてマウントを取って自慢げに話すって、誰にとっても気分のいいことです。相手と共通の趣味を持っている(少なくとも相手の趣味に対してあなたも興味を持っている)ことを伝えつつ、さらに相手にマウントを取らせてあげられるテンプレは悪魔的に強力です。文字通り鉄板ネタになります。
初対面の相手にやるべき2つの話し方
しかし、どうしても相手について事前にリサーチできない時がありますよね。その場合は短い会話から趣味を引き出せればいいのですが、それが難しいと感じる人もいるでしょう。
そんな時は2つ対策があります。
1つは、相手の見た目から話題を展開することです。趣味といえば旅行・読書・ダイビング・ゴルフ・食べ歩きの5つで世の中の大半の人をカバーできるのと同じように、見た目のネタもよくある2~3パターンを押さえれば大概の人はカバーできます。
例えば、スーツを着ている相手とよく会う場合は、ネクタイやスーツについて調べておくと良いです。
ただしあくまでも話す主体は相手です。知識でマウントは取らずに、いかにして気持ち良くマウントを取らせるかが重要であることは忘れないでください。
仮にあなたがネクタイに詳しくなったとして「その柄はこの結びのほうがよくて……」みたいな話をしてはいけません。
「そのネクタイのメーカーって△△ですよね。なかなか身につけている人いないのですぐわかりました。○○さんってオシャレですよね。普段どんなところで服を買っているんですか?」
などと、相手が話の中心になれるように話題を振ってみてください。
ほかには、時計・服の色・ユニクロなど有名ブランドのラインナップなどが共通の話題にしやすいです。
・時計
「その時計、〇〇ですよね?実は密かに憧れてたんですよ。時計お好きなんですか?」
・服の色
「緑の差し色を入れるなんて、センス良すぎですね。僕は同じような服ばかりになってしまって……そのセンスはどうやって身につけたんですか?」
・ユニクロなどの有名ブランド
「それどこで買ったんですか?(それユニクロですよね? と聞いてもっと高いブランドだったら失礼なので、ユニクロとわかっていてもそう聞く)」
「(ユニクロですよ、と返ってきてから)そうなんですか!? めっちゃ高いブランドかと思いました。ユニクロをカッコよく着こなせる人が一番オシャレですよね。どうやって服を買ったらオシャレに決まるんですか?」
こんな感じで話題を振ってみてください。相手を中心とした会話が展開できるはずです。文字として見ると白々しいお世辞だと感じてしまうかもしれませんが、コミュニケーションの入り口としてはこれで十分です。
そして見た目以外のもう1つの対策が、万人受けするネタを使うことです。話のテーマには、十中八九、誰に話しても興味を持たれるネタがあります。
例えば僕は心理学のネタをよく使います。人間の心理を知ることは、自分自身を知ることにつながったり、「モテたい・よく見られたい」という人の根源的な欲求を満たすことにつながったりするので、興味を持って聞いてもらえることが多いです。
ただし、どうしても自分のほうが詳しいネタだと一方的に話してしまいがちなので、そこは注意が必要です。
一方的に話してしまわず、「親近感を抱かせるためには、自分の話をするのと、相手について知っていることを伝えるのではどちらが効果的だと思いますか?」みたいに話を振りながら展開すると盛り上がりやすいです。
YouTubeチャンネル「Dr.ヒロの実験室」を運営。
早稲田大学政治経済学部卒。大学4年生の時に「経済セミナーがある」と言われてマルチ商法の勧誘を受け、以来6年間どっぷりハマる。日々の活動を行いながらセールスや洗脳のノウハウを実践。4年目にトップセールスになり、月収7桁を突破。以降トップセールスを維持し続け年収8桁を達成する。
しかしマルチ商法を引退してからは一転して貧乏に陥る。破産寸前の中YouTubeを始め、マルチ商法や洗脳などについて発信。SNSフォロワー0の状態から1年半でチャンネル登録13万人を突破。審査基準が厳格なVoicyでもパーソナリティを務める。※画像をクリックするとAmazonに飛びます