この記事は2023年3月9日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Sergio/stock.adobe.com)

2023年3月9日(木)の午前10時すぎに外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券を経て、1991年メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月外為どっとコム総合研究所入社。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日8日(水)の米ドル/円は一進一退の展開。東京市場でドル買い・円売りが先行すると約3カ月ぶりに137.91円前後まで上昇したが、138円の節目を超えられずに失速するとNY市場では136.47円前後まで下押しした。しかし、売り一巡後は137円台前半に買い戻されて結局は小幅高で取引を終えた。

なお、パウエル米連邦準備制度理 事会(FRB)議長は下院で証言を行い「3月の会合についてまだ何も決まっていない。データ次第だ。」として、前日の上院での発言(データによって正当化されれば利上げを加速させる用意がある)をややトーンダウンさせた。

その上で「3月会合前に重要なデータの発表がある」として、明日10日(金)の2月雇用統計と週明け 14日(火)の2月消費者物価指数(CPI)を精査する構えをあらためて強調した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日9日(木)は、金融市場全体に米雇用統計待ちのムードが漂うことになりそうだ。その上、国内では本日9日(木)から明日10日(金)にかけて黒田日銀総裁にとって最後の金融政策決定会合が行われる。

これらの重要イベントを前に米ドル/円の動意も鈍ると見られ、200日移動平均線(137.48円前後)から大きく離れることなくもみ合う展開となりそうだ。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。