中小企業が自社の事業活動に必要な人材を確保するためには、採用活動はもちろん既存社員の定着率を改善することも必要だ。本記事では、中小企業が必要な人材を確保するために効果的な採用活動や定着改善のポイントなどについて解説する。最後に人材確保のアイデア事例を紹介するので、参考にしてほしい。

目次

  1. 人材確保のアイデアがあってもうまくいかない理由4つ
    1. 1.人材採用の戦略が練られていない
    2. 2.自社の組織的な課題が明確になっていない
    3. 3.求人情報が求めている人材に届いていない
    4. 4.自社の魅力や強みが候補者に伝わっていない
  2. 中小企業が人材確保につながるアイデア
    1. 【大前提】自社に必要な人材を明確化する
    2. 【採用】求人募集の方法を最適化する
    3. 【採用】自社で働くメリットやデメリットを伝える
    4. 【採用】選考試験の内容を見直す
    5. 【定着】職場の環境整備を進める
    6. 【定着】人材育成の制度を整備する
    7. 【定着】人事評価制度の透明性を高める
    8. 【その他】外部人材を活用する
    9. 【その他】多様な働き方に対応する
  3. 中小企業が人材確保するアイデア事例集
    1. 採用管理の事例
    2. 定着管理の事例
    3. 就労条件の事例
    4. 理念・価値観の事例
  4. 中小企業も優秀な人材確保に向け、自社の課題を把握し採用戦略を定期的に見直そう
人材確保の効果的なアイデアに悩む中小企業は戦略不足?
(画像=takasu/stock.adobe.com)

人材確保のアイデアがあってもうまくいかない理由4つ

人材確保には既存社員の定着率向上だけでなく、新卒社員や中途社員の継続的な採用が欠かせない。中小企業が人材採用のためのアイデアを持っていても、自社が望む人材を確保できない理由には大きく4つある

1.人材採用の戦略が練られていない

人材採用の方針や戦略が練られていないと、採用活動の進め方が定まらず、自社が求める人物像にマッチした人材を採用することも難しい。

中長期的な経営目標を定めた上で、必要な人数や採用スケジュールなどを定めておく必要がある。

2.自社の組織的な課題が明確になっていない

自社の組織としての課題がわかっていないと、新しく人材を採用してもこれまでと同じように離職してしまう恐れがある。

社員が定着しない根本的な理由を把握することが大切であり、退職者の離職理由を振り返るのはもちろん、既存社員から意見や不満点を吸い上げることも大切だ。

3.求人情報が求めている人材に届いていない

どんなに素晴らしい求人情報を作成しても、自社が求める人材に閲覧してもらえなければ意味がない。

求人広告を掲載する媒体によって閲覧者のタイプも異なるため、媒体の選択はもちろん、自社ホームページやSNSでの発信も必要不可欠だ。

4.自社の魅力や強みが候補者に伝わっていない

自社で働くことの魅力や他社にはない強みが採用候補者に伝わらないと、たとえ面接などでマッチ度が高いと感じて内定を出しても辞退されてしまうことがある。

人材採用活動でも競合他社がいることを認識し、優位性などを候補者にアピールすることが欠かせない。