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「テラスハウス」効果か…若者、女性の間で人気が急上昇

シェアハウスは個室の賃貸で、バス・キッチン・トイレなどを住居者共同で使用する共同型賃貸住宅だ。同様の立地条件で単独で賃貸契約を結ぶよりは安く賃借できることから、最近広がってきている新しい居住形態である。シェアハウスは個室部分が自己管理で、共有部分は管理会社が手配するサービス業者が清掃などを行うことで居住者の手間もかからないようになっていることが多い。

7月に国土交通省が発表した「貸しルームにおける入居実態等に関する調査」によると平成23年と平成25年の調査で注目すべき点がいくつかある。

まず一つ目は女性の構成比が45%から52%に上昇していることだ。これは深夜帯テレビで若者に注目を集めた「テラスハウス」が一役買っているだろう。今まで注目していなかった層がシェアハウスに注目したため、女性にも住居としての選択肢に入ってきたということが分かる。

また、女性の入居者比率が上がったのと同じ理由で、若年層の比率も向上している。20歳から25歳までの比率が、25年度には2年前と比較して13%から33%に上昇、同様に25歳から30歳までが24%から34%に上昇した。

さらに、正社員比率も25年度には47%から40%に下落している。若年層の構成比率が上がったことと原因は同じであろう。

こうした変化から、今後のシェアハウス供給者も今まで以上に若年層・女性に対してサービスを提供する意識を持たなければならないのが現状だ。


人脈を形成する『コンセプト型』シェアハウス

今までは“住居”の機能がどうしても注目されがちであったが、これからは様々な付加価値の方が注目されそうだ。そんな中で、同じ夢を追う若者を後押しするビジネスとして展開しようとしているのが株式会社コネクトハウスが運営する『コネクトハウス』だ。

コネクトハウスは、様々な分野でプロ、起業を目指す仲間暮らし、切磋琢磨。ベンチャーキャピタルと各著名人などがプロデュースする起業家育成シェアハウスだ。

そのうちの『コネクトハウス池上』は『食』をテーマにシェアハウスを展開しており、食を志す多様な人々が集まってきている。そこでは共同でキッチンを利用できるなど、設備面での充実も見逃せないが、一番重宝されているのが人脈だ。ちょっとした悩みもシェアハウス内での食事をしながら気軽に相談し、解決することが可能なのだ。こうした事情は他のシェアハウスでも事情は同じで、食のみならずクリエイターなどでも続々と志を同じくする者の住まいを提供するシェアハウスが誕生しているのだ。

今後、シェアハウスの供給側は単に住居を貸すという事業だけでなく、コネクトハウスの試みのようなコミュニティの提供まで付加サービスとして提供することが求められる。かつて手塚治虫氏が住んでいた『トキワ荘』のような人材輩出の場の提供という点にコミットすることになるのだ。そうした取り組みは既に始まっており、企業家を招いて企業についてのセミナーを開いたりしている。コネクトハウスによると「将来的にはビジネスプレゼン参加者を募集し、優秀なプレゼンターには金銭的支援と弁護士等の法的支援を行う用意がある」そうだ。

(提供:不動産 online)

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