この記事は2023年5月10日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=William W. Potter/stock.adobe.com)

2023年5月10日(水)の午後13時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

マーケットは本日10日(水)夜の米CPI待ちになっており、ボラティリティは低下している。米金融機関の信用不安や米債務上限問題など材料はあるものの、まずはビックイベントを通過しないと動きにくいと言ったところだろう。

米CPIの予想は前月比で0.4%上昇、前年同月比で5.0%上昇だが、先日みられた米雇用統計の結果から賃金上昇が見えており、米国のインフレは根強いことが確認されている。

また、FRBボードメンバーの多くは今後の追加利上げを否定してはおらず、利上げ見通しはデータ次第としていることから引き続きCPIへの注目度は高い。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米CPIの初動は結果の良し悪しに大きく反応するとは思うが、そこから順張りでついて行けるかどうかは数字次第。予想から大きく乖離してくれれば追随できるチャンスはあるかもしれない。ただ、ストップがついて走るかどうかは展開次第でもあり、出たとこ勝負にはなる。

また、米信用不安からのリセッション懸念は引き続き燻っており、一時的なボラティリティ上昇は期待できる。

伝統的なリスクオフの円高がワークするので米ドル/円、クロス円は1円から2円前後の大きな値動きに発展する可能性はあり、当該ヘッドラインには注視したい。ただ、救済や火消し報道も速いので突っ込んでスイングしていくよりは、短く売買をしていくことになりそうだ。

▽米ドル/円 の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。