あなたは、アイリッシュウイスキー「バスカー」をご存じでしょうか。
店頭やバーで見たことがあるという方もいれば、SNSで見かけたという方もいるでしょう。
過去に閉鎖が続いていたアイリッシュウイスキーの蒸留所が復活する中、日本では2021年に「バスカー」という銘柄が発売され、ウイスキーファンの間で話題になっています。
そこで今回は、彗星のごとく現れた「バスカー」について、特徴や種類、世間の評価を解説します。
この記事の監修者
いのかず
バーテンダー歴6年。どこかのチーフバーテンダー。家でもお酒を楽しんでもらいたいという想いから、ウイスキーやカクテルに関するコンテンツをWebで発信。
「バスカー」とは【21年より正規輸入開始】
「バスカー(BUSKER)」とは、2020年12月にアイルランドで誕生した、新しいアイリッシュウイスキーブランドです。
公式ホームページ上でも「世界の人々にとって新しいアイリッシュウイスキー」と宣伝しており、話題性があることが分かります。
日本では、株式会社ウィスク・イーが正規代理店として輸入をしており、2021年10月より販売スタートとなりました。
日本での販売歴が浅いこともあり、執筆時点では入手しやすいウイスキー銘柄の1つだといえます。
「バスカー」名前の由来
「バスカー(BUSKER)」は英語で大道芸人という意味ですが、アイルランドでは、通りでパフォーマンスを行うストリートミュージシャンや俳優などのアーティストを指します。
アイルランドでは、首都ダブリンを中心に多くの「バスカー(大道芸人)」たちが集い、公共の場を豊かにしてくれているそうです。
ウイスキー「バスカー(BUSKER)」も、そんな大道芸人たちのように多くのウイスキーファンの心を豊かにしたいという思いが込められているのかもしれませんね。
「バスカー」の製造地
「バスカー」を製造するのは、アイルランドで最も新しい蒸留所の1つである、ロイヤルオーク蒸留所です。
ロイヤルオーク蒸留所はアイルランド南東部に位置しており、バロー川の近くに建てられました。
2016年にオープンしたロイヤルオーク蒸留所では、蒸留所周辺にある地下70メートルの天然のバレル状になった地下水脈から水を採取し、「バスカー」の原材料の1つに使用しています。
バレル状の地下水脈とは?
樽のような形状をした天然の地下水脈のことで、周囲の地層や岩石によって水が貯まっている場所を指す。
水がろ過されているため、地表の水源より比較的きれいな水を採取できる。
ダブリンから電車で約2~3時間ほどでロイヤルオーク蒸留所に着きますが、2023年5月時点、蒸留所は一般公開されていませんので注意が必要です。