マイナンバーカードと健康保険証を一体化し、2024年秋をめどに紙やプラスティックカードの健康保険証を廃止することがデジタル庁からアナウンスされている。本稿では、利用者から見たマイナンバーカードと健康保険証一体化のメリット・デメリットや利用方法にについて解説していく。あわせて企業の労務担当者から見たメリット・デメリットや注意点についても紹介する。
目次
マイナンバーカードでできること
マイナンバーカードでできることは、健康保険証との一体化だけではない。まずは、マイナンバーカードを用いてどのようなことができるのか見ていこう。マイナンバーカード利用により以下のようなことが可能になる。
証明書の代わりになる
マイナンバーカードの表面と裏面には、次のような内容が記載されている。
- 表面:顔写真や住所・氏名などの個人情報が記載されている
- 裏面:個人番号(マイナンバー)の記載やICチップの搭載がある
そのためマイナンバーカード1枚で個人番号の証明と本人確認の両方が可能となる。行政の手続きなど、さまざまな場面でマイナンバーの証明と本人確認が必要となる場合が多いが、マイナンバーカードがあれば1枚で済む。
民間のオンラインサービスで利用可能
ネットバンキングなど、オンラインを使ったさまざまなサービスでマイナンバーカードの利用が可能だ。これまでは、証明書類などを郵送でやり取りしていたがマイナンバーカードを読み取ることでオンラインのみで多くのサービスを完結させることが可能となっている。
公的な証明書の取得が簡単にできる
現代は、市役所などの窓口へ行かなくてもコンビニなどで住民票や印鑑証明書などの発行ができる。市役所でこれらの書類を取得するには、待ち時間を考慮する必要があった。しかしコンビニで住民票や印鑑証明書などが発行できるようになったことで仕事の合間でも書類を取り寄せられるようになった。コンビニなどで公的な証明書を取得するためには、マイナンバーカードが必要だ。
上述したとおり、マイナンバーカードを使うと多くのことができる。これに加えて対応する医療機関・薬局において健康保険証としても利用できるようになった。マイナンバーカードを使ったサービスがさらに拡充され、利用者にとってメリットが大きくなったといえる。