◉LINE利用者世代へのインタビュー
SNSは成長も速い反面、衰退も非常に速い傾向があります。
LINEも現在は非常に多くの注目を集めていますが、ユーザーにそっぽを向かれた場合は一瞬で衰退してしまうこともありえます。
そこでアプリとしてのLINEの将来性を占うために、実際のLINEの主要利用者世代である10代〜20代の声を拾ってみました。
下記に肯定的意見と否定的意見を簡単にまとめます。
◯肯定的意見
「サークルでの連絡にグループラインがとにかく便利。昔はメーリスを使っていたけど、今はLINEで済ませています。実際そのほうがみんなも返信してくれます。」
「スタンプがかわいいので、LINEをメインに使っています。」
「LINEの方がみんなとの会話(グループ)が格段に面白くなる。スタンプだけで会話が成り立っていたり、みんなが楽しみながら連絡をしています。」
◯否定的意見
「友達が登録しているから使っているけど、実際LINEの通知が1日何十通と来るのは通知設定をOFFにしても少し迷惑。グループラインなどでは、多い日には100件以上のLINEが来る事もある。」
「メッセージを読むと既読と表示されて、相手にメッセージを開いた事が分かってしまうので、迂闊にメッセージを開きにくいです。」
「LINEで友達から連絡がくるので返信はしていますが、まだ比較的メール派です。」
「スタンプが欲しくて登録した企業アカウントから連絡が来た時は、またお前かみたいに突っ込みたくなる。」
上記の様に、実際に使っている人の中でも賛否は様々です。
LINEではキラーコンテンツとなるスタンプの他、グループなどの既に他社で成功事例がある様々な有用機能を追加してきました。その点もユーザーから非常に高い評価を得ている印象です。
これは私の主観ですが、コミュニケーションツールとしてLINEがここまで活躍している背景には、自分の心境などの感情表現をスタンプで代用して行える事が非常にコアになっていると思います。その為、グループでの会話に参加しやすく、グループ内で「まとめ役」や「盛り上げ役」などの各役割が発揮しやすいツールとなっているのかもしれません。グループコミュニケーションツールとしても、有効なツールなのだと思います。
反対に、グループだからこそ連絡が活発になり、メッセージの多さなどに対して不満を抱いているユーザーも少なくないようです。また、既読が勝手に表記されることに関して不満を感じるユーザーも多いようです。
また、他に今回のヒアリングを通して感じた事は、収益モデルの1つであるO2Oの広告(@LINE)に関しては、若い世代はあまり注目をしてなそうだということです。今後のLINE株式会社の動向を占うにあたっては、これからO2Oの広告サービスの利用者がどのように増えていくのかも注目の1つかもしれません。
市場の期待値やアナリストの意見だけではなく、ユーザーの声にも耳を傾け続けることが、LINE株式会社の今後を占う上でも重要だと思われます。