本間貴志
本間貴志
住宅/不動産ライター。WEBライティング実務士(CPAJ)。ビジネス書の編集会社、アスラン編集スタジオ勤務を経て2016年に独立。自身で賃貸経営、住宅購入の経験あり。税金をテーマにした記事の実績も多数あります。

本記事では、「資産を10年で2倍」にするために必要な利回りや実現方法について解説します。

目次

  1. 「資産を10年で2倍」にするには利回り何%が必要?
  2. 利回り7%超えが期待できる運用方法は?
  3. 不動産クラウドファンディングの競争率を勝ち抜くコツは?

「資産を10年で2倍」にするには利回り何%が必要?

利回り7.2%で10年運用するとリターンは●倍?具体的な方法は?
(画像=АнастасияКаргаполов/stock.adobe.com)

結論からいえば、資産を10年で2倍にするための利回りは7.2%です。例えば運用資金が500万円あった場合なら、10年間かつ7.2%で運用して行けば約1,025万円(※)になります。ただし、この金額は「複利で運用した場合」の結果です。複利とは、投資で増えた利子にさらに利子がつくことを指します。

資産運用では、「資産を効率的に増やすには複利が重要」と解説されることが少なくありません。とはいえ、複利の重要性を説かれても「いまひとつ実感できない」という人も多いはず。しかし、先述した例のように実際に計算してみると、複利のすごさを改めて実感できるのではないでしょうか。

※アセットマネジメントOneの資産運用シミュレーターを用いて筆者が計算

利回り7%超えが期待できる運用方法は?

「資産が10年間で2倍といっても7%超の運用方法はあるの?」と疑心暗鬼な人も多いでしょう。たしかに、大半の運用方法の利回りは7%以下です。例えば、預金(メガバンク)の金利は、定期預金でも0.002%程度、上場株式(プライム市場)の平均的な配当利回りは2%台前半です(どちらも2023年6月時点)。

このような低利回りで限られた金額を運用しても複利効果は限定的となります。ただし、以下のような運用方法であれば利回り7%超も夢ではありません。

※本記事は、以下の投資商品を推奨するものではありません。あくまでも最終的な投資判断は、自分自身で慎重に行ってください。

運用方法1.投資信託

投資信託は、数多くの投資先に分散することでリスクヘッジをしている投資商品です。対象は、株式や債券などですが、中身(ポートフォリオ)によってリスクとリターンが変わります。投資信託のなかには、元本を取り崩して高い分配金利回りを見せかける銘柄もありますが、元本の取り崩しをせずに高い分配金利回りを実現している健全な銘柄もあります。その一例は次の通りです。

▽分配金利回りの高い投資信託(健全度100%)の例

銘柄分配金利回り1年(%)
アクティブ・ストラテジー(通貨選択型)米ドルコース15.20%
T&D日本株式投信(通貨選択型)米ドルコース13.68%
新光ピュア・インド株式ファンド10.68%
米国エネルギー・ハイインカム・ファンド10.47%
日本株発掘ファンド 米ドル型10.36%
※日本経済新聞「分配金利回りランキング(2023年5月末時点)」より1~5位を 抜粋

運用方法2.不動産投資

不動産投資とは、物件を購入し家賃収入や売却益で収益を得る投資商品です。新築区分マンションなどは低利回り傾向ですが、物件やエリアの選び方によっては高利回りを狙うこともできます。その一例は次の通りです。

▽高利回り狙いやすい不動産投資の例
・所有する土地にアパートやマンションを建てる(土地代がかからない)
・中古のワンルームマンションを現金で購入する(新築に比べて安く購入でき、ローン返済もなし)
・築古の戸建てアパートを購入して運用する(購入価格が安い)
など

運用方法3.不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングとは、投資家から集めた資金で物件を購入し、家賃収入や売却益を得て投資家に分配金を払う仕組みです。数多くの運営会社(プラットフォーム)があり、ファンドによって利回りは大きく異なります。平均的には、利回り約4~5%台が目立つ傾向です。しかしなかには、7%超のファンドもあります。

もちろん投資において「リスクとリターンは裏表」というのが原則となるため、運営会社の信用力やファンドの中身を精査して投資をすることが大切です。

不動産クラウドファンディングの競争率を勝ち抜くコツは?

不動産クラウドファンディングは、注目度が高い運用方法のため以下のような注意点があります。

・先着順の場合:ファンドの応募が開始してもすぐに上限金額に達してしまう可能性がある
・抽選式の場合: 高倍率になってしまうケースが多い

この競争率を突破するには、複数のプラットフォームへ登録するのが有効です。不動産クラウドファンディングが気になっている場合は、まずプラットフォームを比較したうえで安心して投資ができるところへ複数登録してみてはいかがでしょうか。

(提供:YANUSY

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