中小企業はリソースが限られるからこそ、経営者や優秀な従業員など個人の経験スキルに頼りがちだ。しかし、個人活動には限界があり、事業の継続的な成長のためには組織力の活用と醸成が欠かせない。
本記事では、組織力の定義や育成に取り組む大企業の活動事例、組織力を強化するポイントなどについて解説する。
目次
組織力ってそもそも何? 定義と重要性
組織力とはそもそも何なのだろうか。定義や中小企業経営にとっての重要性などを解説していく。
組織力とは何か
「組織力」という言葉を辞書で調べると、以下のような意味が紹介されている。
- 組織がまとまって動く時に発揮される実行力、また、他に与える強い影響力。組織の持つ力。
- ある個人や団体が持つ、目標の下に人々を集めて動かす能力。物事を組織する能力。
企業経営における「組織力」とは、突出した個人の力に頼るのではなく、組織全体が共通のビジョンや目標に向かって協力しながら業務を遂行することであり、変化に適応して競争力を確保し、生産性や持続可能性の向上のために欠かせない要素だ。
組織力が中小企業経営に必要な理由
組織力は中小企業経営では特に欠かせない。たとえ経営者が突出した判断力や実行力を持っていても個人での経営活動には限界があり、より高いパフォーマンスを引き出すためには従業員の実行力が必要不可欠だからだ。
組織力を構成する要素として、効果的なコミュニケーションやリーダーシップ、共有されたビジョンや目標、従業員個々人のスキルと知識を適切に活用する能力などがある。
中小企業ではリソースが限られているため、圧倒的な個の力に依存し過ぎず、組織力の構成要素をうまく組み合わせて最大限に活用する意識が欠かせない。