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賃貸マンション・アパートにもフリーレント付きの物件がトレンドとなってきている。フリーレントとはある一定期間物件を無料で借りる事が可能な事であり、最近ではその一定期間がかなり長い(3カ月半年間程度)物件も目立ち始めている。敷金・礼金ゼロといった物件に加え、入居後の数カ月が無料というフリーレントは移住希望があり手持ち資金がないという人々の動機づけにもつながり、新たな需要を掘り起こしているようだ。

但し、このフリーレント物件は一定期間以上の入居契約が必要となっているので注意が必要である。最近ではこのフリーレント部分のみがクローズアップされ、途中解約した時の高額な違約金がトラブルとなっているケースが多い様である。この様に、フリーレント付きの物件を検討する時にはそれぞれメリット・デメリットが存在するので注意が必要である。なぜフリーレントと言う物が存在するのかという点も含めて理解しておけば良い物件を見つけるヒントになる。


フリーレントが増えている背景

フリーレント物件が増えている背景には、賃貸物件の空室増加・長期化が課題となっており、入居率を向上させる為のアイテムとして多くの物件オーナーが取り入れ始めている。当初はオフィス等の商業物件を中心にこの様なサービスが展開されてきていたが、アパート、マンション等の民間向けの物件にも広がりを見せてきている。このフリーレントというシステムは借り手側だけでなく貸し手側にもメリットがあるのが特徴である。

入居率を上げる為、単に賃料を下げてしまうと他の入居者からも賃料を下げる要求が来てしまい、トラブルの原因となる為これを防止する効果がある。また、安易に賃料を下げてしまうと物件の資産価値が目減りしてしまう事に繋がり、オーナーとしては資産価値に影響が出ない様に一定期間無料にする事で賃料を維持する方がメリットとしては大きいのである。

では具体的にどの様な点がメリットになるのか考えてみると1つのケースとして引っ越し予定より先に契約しても賃料が発生しないと言う場合が考えられる。


フリーレントのメリット・デメリット

3月から4月にかけては新年度の切り替え時期の為、なかなか希望する物件が見つかりにくい。インターネットに掲載されて数分後にはもう契約済みというのも珍しい話ではない。だが、1月や2月に契約すると言うのであれば話は別で、比較的自分の希望に合った物件を探す事が出来る。たとえ契約して4月まで入居しなくてもフリーレントの期間がバッファとなってくれる為、実質的な経済負担をゼロに出来るのだ。また、この様に住み始めるより前から物件を使用できる事によりマイカーで少しずつ荷物を運んだりする事で引っ越し代も節約出来る。

デメリットとして考えられるのは入居後に予定外の転勤などで途中解約しなければならなくなった場合である。おそらく物件を探している時はなるべくフリーレントの期間が長い物件を探すと思われるが、途中解約する時はこれが仇になる。

大半の契約スタイルが2年契約プラスフリーレント期間数カ月となり、途中解約の違約金はこのフリーレント期間の分の賃料がそのまま請求される場合が多い為注意が必要である。また、一般的にフリーレント期間が長い物件は人気が無いケースが多い。一見良さそうな物件でもフリーレント期間が長い物件はそれなりのワケがある事が多いので気をつけたいところだ。

(提供:不動産 online)

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