本記事は、NightWalker氏の著書『最強のインデックス投資』(ぱる出版)の中から一部を抜粋・編集しています。
まずは、資産形成をすべき理由を腹落ちさせよう
株式の長期投資でお金を増やすには、大きく、2つのガマンがあります。
ひとつは、今使えるお金を使わないガマン。資産形成は、「収入−支出」をプラスにすることから始まります。
もうひとつは、投資を続けるガマン。株式市場は山あり谷あり。怖くなって売りたくなることがあるかもしれませんし、別な理由でお金を使いたくなってしまうかもしれません。20年30年、いやそれ以上の長い間、じっと耐える必要があるのです。
まずは、なぜそんなガマンしてまでお金を増やしたいのか、資産形成をすべき理由をご自身なりに"腹落ち"させておくことをオススメします。資産形成の目的は人それぞれ。
自分なりに考えるわけですが、ご参考までに、私が考える資産形成をすべき理由を2つご紹介します。
ひとつめは、「お金は人生の選択肢を増やすことができる」ということ。
私は早期リタイアのためにインデックス投資を始めたわけではありませんでした。しかし、いくばくかのお金があったおかげで、私は自由と時間を買えました。お金が理由で、「会社に残る」あるいは「お金のために慣れない仕事をする」という選択肢しかなかったら、私の人生の幸せ度は大きく低下していたに違いありません。早期リタイアしてからの自由でノンストレスな8年間を思い返してみて、しみじみ実感するところです。
お金があると予期せぬ人生の変化に柔軟に対応できます。投資は、そんなささやかな幸せを支える大きな糧となる力を持っています。
もうひとつは、「予想されるお金を準備しておく」ことです。
こちらは、より切実。中でもイチバン大きいのは、老後資金。少子高齢化の帰結として、年金の構造は変わります。今後は、老後資金に占める私的年金(つまり個人の金融資産)の必要度が高まると思われます。
変化に気付いた「となりの人」は、もう投資を始めている
資産形成の時代の到来。そのターニングポイントとなったのが、2018年から始まったつみたてNISA制度です。
ちょっと数字を見てみましょう。つみたてNISAの口座数の推移を見てみますと、今や口座数が5年で700万口座。つみたてNISAの主役は、もちろん現役の労働者。労働人口をざっくり5,000万人とするなら、すでに1割強の人が始めています。そして、このカーブは、今後も右肩上がりになることが予想されます。
また、この制度がトリガーとなって、優れたインデックスファンドが一気に登場しました。これまで、「米国の投資信託はいいなあ」と指をくわえているしかなかった我が国にも、ついに春が来たのです。
前著を書いた5年前は、「となりの人は投資を始めているかも」というニュアンスで世間の雰囲気をお伝えした私でしたが、
「となりの人」はもう始めていた
のでした。そんな「となりの人」が始めている投資の主流こそが長期投資であり、インデックス投資です。
長期投資とはどういうゲームなのか?
つみたてNISAを使う=長期投資と言っても過言ではありません。つみたてNISAが意図しているのは、投資枠が年40万円と小さいだけで、長期投資そのものなのです。しかも、2024年からは、投資枠は大きく拡大され、制度も恒久化。非課税期間も無期限(死ぬまで)になります。
長期投資とはどうすると勝てるゲームなのでしょうか。ルールはとてもカンタンです。
- ルール1 「自己成長し続ける資産」に投資する。
ルール2 少なくとも20〜30年以上、投資する。
この2つのルールをただひたすら守ることでお金を増やす投資方法です。
自身が運用中のポートフォリオは、目下、全世界株式一本に集約中。無リスク資産を50%にしたリスク抑えめのカウチポテト運用。著書は『世界一ラクなお金の増やし方 #インデックス投資はじめました』(ぱる出版)。※画像をクリックするとAmazonに飛びます。