本記事は、森本貴子氏の著書『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』(ワン・パブリッシング)から一部を抜粋・編集しています。

ふるさと納税
(画像=SRT101 / stock.adobe.com)

登場人物

MORITAKA先生(森本貴子)→M先生
新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方
(画像=『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用)
ファイナンシャルプランナーで、マネーセミナー講師を務める。30代までスーパー浪費家だったが、お金の知識を学び、現在は講師として活躍する。親身になってアドバイスするがゆえに、たまにスパルタ指導になりがち。
イマイチ(今市はじめ)→I君
新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方
(画像=『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用)
30歳男性。独身でひとり暮らし。上場企業の営業部に勤める。仕事はそこそこできるが、お金に無頓着で、資産運用の知識も限りなくゼロに近い。お金が貯まらないのが悩み。

いったい何がお得?
ふるさと納税の4つのメリット

ふるさと納税は税金の還付・控除だけでなく、返礼品がもらえるなどうれしいメリットがたくさんあります

I君 MORITAKA先生、ふるさと納税について根本的なことを聞いてもいいですか?

M先生 もちろん、聞くは一時の恥聞かぬは一生の“損”ですから。

I君 ふるさと納税は、僕でもできるんですか?

M先生 ふるさと納税は自治体への寄付なので、基本的に誰でもできます

I君 僕は東京出身で「ふるさと」がないんですが、問題ないですか?

M先生 生まれ故郷でなくても大丈夫ですよ。もともと制度がスタートした当初は、生まれ故郷から引っ越しをした人が故郷に税金面で貢献できるように設計された制度でしたが、出身地にかぎらず現在では全国どこの自治体にも自由に寄付できます。1つだけでなく、複数の自治体を選ぶことも可能ですよ。

I君 「ふるさと」がないから、自分には関係ない制度だと勝手に思い込んでいました……。でも、正直に言って、誰かに寄付するほど自分には心の余裕も、財布の余裕もない、というのが本音です……。

M先生 ずいぶん正直ですね。寄付と聞くと善意、無償といったイメージがあるかもしれませんが、ふるさと納税は、寄付したほうにもちゃんとメリットがあるんです。だからこそ、多くの人がふるさと納税に注目しているんですよ。

I君 僕にとっても得する話なんですか?

M先生 もちろん! ふるさと納税のメリットをまとめると、おもに次の4つになります。

『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用
(画像=『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用)

M先生 まず、ふるさと納税の大きなメリットは、税金面の優遇が受けられることです。

I君 これもお得なんですか? 新NISAやiDeCoだけでなく、世の中には会社員でも税金で得する制度がいろいろあるんですね。

M先生 そう、知らないと損でしょ?

寄付した額が所得税と住民税から控除される

I君 具体的にはどんなメリットがあるんですか?

M先生 自分の選んだ自治体に寄付(ふるさと納税)を行った場合に、年間寄付額のうち2,000円を超える部分について、所得税と住民税から控除されます。

I君 控除! また出てきましたね。もう覚えましたよ。課税の対象となる金額から一定の金額を差し引くことで、結果的に税金が安くなるんですよね。

M先生 ちょっと違うかな。ふるさと納税は税額控除なんです。確定拠出年金は掛け金が所得から控除されて税金が安くなるという仕組みでしたが、ふるさと納税は税金から直接控除されるんですよ。

I君 えっ? そうなんですか? ちょっと混乱(汗)。

『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用
(画像=『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用)

M先生 ものすごく簡単な例でいうと、たとえば1万円を寄付したら、2,000円は自己負担となりますが、それ以外の8,000円は、所得税・住民税から控除(還付)されます。

I君 なるほど!

M先生 ふるさと納税には、もうひとつ大きな魅力があります。

I君 もしかして、さっき盛り上がっていた「返礼品」というものですか?

M先生 寄付金を納めると、その自治体から特産品などの「お礼の品」がもらえます。その返礼品は、だいたい寄付額の3割程度が目安です。

I君 お礼の品までもらえるなんて、おいしいことばかりですね!

M先生 そうですよね。来年支払うべき税金を先払いするお礼に、寄付した自治体から返礼品がもらえる、そういう仕組みです。税金を払っていない専業主婦(主夫)や非課税世帯などを除けば、所得税や住民税などの税金を納めている人なら誰でもメリットがあります。

I君 しかも「寄付」という形なので、誰かの役に立てるのも、気分的にうれしいです。

M先生 自分の居住地や出身地はもちろん、応援したい自治体があれば、その地域の活性化や財源の充実に貢献できます。また、本来は税金の使い道は納税者が決めることはできませんが、ふるさと納税では、寄付金の使い道を指定することができます。まちづくりや復興支援といった使い道を指定できる自治体もありますよ。

I君 税金の使い道がわかると、寄付のしがいがありますね。先生、もっと詳しく教えてください!

M先生 もちろんです! イマイチさんは興味をもってくれると思いました。

『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用
(画像=『新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方』より引用)
POINT
  • ふるさと納税はメリットばかり! 利用しない手はない
  • 税制優遇が受けられるうえに、返礼品ももらえる
新NISA+iDeCo+ふるさと納税のはじめ方
森本貴子
大阪府豊中市出身。中央区在住。
甲南女子大学短期大学部英語学科卒業。
23歳でNYへ単身渡米。NYではPwCクーパース(プライスウォーターハウス)の役員秘書、米国人弁護士秘書、インディカーレースマネジメントなどを経験し、7年滞在後帰国。
その後、ルマン24時間優勝チームメンバーとして主にVIP対応、マネジメントに関わる。
2008年外資系保険会社入社。ルーキーオブザイヤー、LIMRA継続優秀賞を受賞。脳科学、心理学を使ったプロコーチでもある。
2020年に初の書籍「お金の教室」を出版。各書店でベストセラーランキング入り。
現在は全国でマネーセミナー講師として活躍中。

【資格】
FP (2級ファイナンシャル・プランニング技能士) 
2018年度~2023年度MDRT成績資格会員
相続診断士(一般社団法人 相続診断協会)
終活診断士(一般社団法人 日本クオリティ―オブライフ協会
プロコーチ(T&R認定)
ヴィジョンセラピスト(有限会社ハイヤーワークス認定)
WDプラクティショナー(一般社団法人 日本適正力学協会認定)

【セミナー講演実績】
日経オトナ女子の会(東京・大阪 計5回登壇)
スクロールマネーセミナー(全国登壇)
福利厚生企業向けセミナー(大手一部上場企業・大手外資系企業他)
大手百貨店会員向けマネーセミナー
マネーフォワード会員向けマネーセミナー
公務員向けセミナー
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セカンドライフ準備セミナー
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