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(画像=株式会社金乃竹)
窪澤 圭(くぼさわ けい)
株式会社金乃竹代表取締役
箱根の地で生まれ育ち、大学卒業後に旅行代理店HISに入社。
その後、ご両親の事業継承のため箱根へ舞い戻り、金乃竹の代表取締役社長に就任。
子供のころから何か起業したいと考えていたためその第一歩として家業を継ぐことを決意、日々、新しい事業にチャレンジしております。
株式会社金乃竹
会社紹介文 1947年神奈川県 箱根に創業。
二代目の窪澤が1999年に事業を継承した後、現在それぞれコンセプトの異なる旅館5店舗・飲食店2店舗を「日々、10年後にもワクワクと感動を提供」することをモットーに運営しております。
ビジネスで注目をされながら日常を送る大人たち、そんな遊び足りない大人たちが、大切な人と人目を気にせずに過ごせる大切な時間を、リュクスな空間・料理・サービスで提供をいたしております。

これまでの事業や組織の変遷について教えてください

当社、株式会社金乃竹は、竹というモチーフの下、多様性、成長性、人間性の三つの要素を持つ企業を目指して始まりました。私たちは、どの分野でも竹のように急成長し、その過程で多様な要素を涵養し、個々の人間性を尊重する企業でありたいと思っています。

私が旅館業を始めたのは20年以上前ですが、、祖母が始めた旅館を引き継いだことがきっかけです。元々は別荘だった場所を旅館として利用して旅館業を始めました。それから、経営や事業計画の改善を繰り返すことで規模を拡大し、最終的には新しい旅館を買収するまでに至りました。

その過程で、思いがけないビジネスモデルが生まれたりなど、様々な成功体験を経験した一方で、組織が大きくなるにつれて情報伝達の困難さを経験し、さらなる変革を模索し続けています。

組織拡大においてどのような課題に苦労し、それらを乗り越えるために、どのような施策・取り組みをされたのでしょうか。

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(画像=株式会社金乃竹)

私たちの組織が拡大する過程での一番の課題は社内コミュニケーションでした。従業員が増えるにつれて、意思の疎通が難しくなり、私の思いやビジョンが上手く伝わらなくなりました。

この問題に取り組むために、ペーパーレスやクラウド導入などのIT化に力を入れて取り組んできました。特に私たちは情報をクラウドサービスを通じて共有する体制を作り、透明性と自律性を重視しました。それによって、従業員ひとりひとりが情報にアクセスし、意思決定に参加することができるようになりました。

組織拡大の過程で何を重視してきたでしょうか。また、従業員にはどのように向き合ってきたのでしょうか。

組織を拡大する過程で、特に重視してきたのは、「主体性」です。私はあくまでも会社の一員であり、自己主張が強ければ強いほど良いと考えています。個々の従業員が自分の仕事に責任を持ち、他の人に依存しない主体的な行動を期待しています。

従業員との向き合い方についても、同様に主体性の尊重が一貫したアプローチとなっています。一人ひとりの意見や感想を尊重し、その上で情報を共有し、全体の理解と協働を促進しています。私達のコミュニケーションの土台は、お互いの意見を尊重し合い、相互理解に基づき行動することです。

従業員の価値(人的資本)向上に向けて何に取り組んできたでしょうか。

従業員の価値向上に向けて、私たちは様々な取り組みをしてきました。その一つが「三勤二休制度」です。これは、従業員が3日働いたら2日休めるようなサイクルを作る制度です。従業員が休みの日にどのように過ごすかを考え、自己投資に時間を使うように促すことを目的としています。

また、課題解決に挑戦し続ける組織文化を醸成することも重視しています。失敗を恐れずにチャレンジすることを通して、個々のスキルや能力を向上させ、会社全体の競争力を高めています。

さらには、人材データを集約し活用することで、従業員ひとりひとりが保有するスキルや経験を可視化し、それを最大限に活用できるよう取り組んでいます。これにより、それぞれの従業員が自己のキャリアや能力を明確に把握し、自己の成長につなげていくことを可能にしています。

最後に、今後の展望と従業員への期待について教えてください

私たちの目標は、30期で33億円、35期で70億円の売上を達成することです。そのためには、更なる事業拡大とそれによるシナジー効果の創出、そして箱根以外のエリアに進出など大きな挑戦が必要です。

そのためには、経営者である私だけでなく、従業員全員が一丸となって取り組む必要があります。特に、私たちのビジョンや目標に共感し、それを実現するために積極的に挑戦する従業員が求められます。

私たちの期待は、従業員ひとりひとりがチャレンジの姿勢を持ち、その結果として組織の全体的な成長を達成できることです。また、日本の良さを活かしたビジネス展開に取り組んでいただきたいと思います。これらが実現できれば、きっと私たちは難しい局面も乗り越えることができるでしょう。