(画像: 弁護士ドットコム HPより)
法律相談ポータルサイトの運営等をする、弁護士ドットコム<
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>が12月11日、マザーズへ上場する。
弁護士ドットコムは、弁護士マーケティング市場と呼べるこれまでになかった新市場を作り出した。国内の弁護士サイトはいずれも自社サイトばかりで、現在のところ競合と呼べる企業はなく、まさにブルーオーシャンで成長していると言える。
弁護士ドットコムのビジネスモデルと収益源
弁護士ドットコムは、2005年7月に設立されている。同社が提供するサービスは、弁護士のマーケティング活動サポートだ。弁護士というと敷居が高く感じてしまい、誰に相談すればいいか分からなくなってしまうことがある。その状況をなくすために、同社は“法律をもっと身近に感じることができるサービス”をコンセプトに法律×インターネットで顧客と弁護士を繋げる仲介役を務める。
また、ここ10年で弁護士の数は急増し、10年前と比較するとほぼ2倍となっている。単純に考えると競合が増えたわけで、弁護士はこれまで黙っていても顧客から声がかかっていたのに、今ではしっかりとマーケティング活動を行わないと集客にも一苦労なのだ。それが、弁護士ドットコムが生まれた背景となっている。
主な収益源は、登録した弁護士の課金と月額300円ユーザーの課金となる。弁護士の有料プランの場合、プロフィールページの充実や検索結果の優遇、問合せ率の上昇などがある。月額平均課金単価は約3万円とリーズナブルな広告費も売りだ。月額300円ユーザー登録は約3万4,000人となっており、メディアの力を活用して着々と収益を伸ばしている。
2014年9月時点での登録弁護士数は無料が7,000人、有料が1,200人となっている。
弁護士ドットコムの業績
弁護士ドットコムは、2012年にデジタルガレージと資本業務提携を結び、約1億円を調達、その後2013年にはカカクコムから2,000万円を調達している。
2012年3月期の売上は1億4,256万円、経常利益は752万円、純利益は734万円となり、2013年3月期の売上は、1億5956万円、経常利益は−1580万円、純利益は1,609万円、2014年3月期の売上は、2億9,139万円、経常利益は5,019万円、純利益は4,001万円、と右肩上がりの成長を見せている。
売り出し株数は75万株となっている。申し込み期間は12月3日から12月8日まで、主幹事証券は野村証券だ。
弁護士ドットコムの展望
弁護士業界市場は現在1兆円と言われ、そのうち弁護士広告の市場規模は1000億円と想定される。競合がいないことから市場規模は丸々、弁護士ドットコムの収益見込みとして成り立つ。さらに弁護士ドットコムは、税理士分野や医療分野への展開も視野に入れており、弁護士ドットコムモデルを横展開する動きを見せている。いずれもライバルと呼べる企業はおらず、またしてもブルーオーシャンへの展開が想定される。
(ZUU online)