毎年、新たに発売されるビジネス書は約6,000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。

このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で注目されているおすすめの書籍をランキング形式でご紹介。さらにその中からアクセスの多かったトップ3の書籍について本文で詳しく見ていきます。

まずは2024年1月にビジネスパーソンから最も読まれた10冊の書籍の発表です!

1位:『雑談が上手い人が話す前にやっていること』(ひきたよしあき/アスコム)
2位:『はじめる習慣』(小林弘幸/日本経済新聞出版)
3位:『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』(ピョートル・フェリクス・グジバチ/クロスメディア・パブリッシング)
4位:『仕事は初速が9割』(越川慎司/クロスメディア・パブリッシング)
5位:『1年・1カ月・1週間・1日の時間術』(吉武麻子/かんき出版)
6位:『人生の優先順位を明確にする 1分マインドフルネス』(望月俊孝/KADOKAWA)
7位:『一生使える「文章の基本」』(木山泰嗣/大和出版)
8位:『しないことリスト』(pha/大和書房)
9位:『仕事ができる人が見えないところで必ずしていること』(安達裕哉/日本実業出版社)
10位:『小さなルーティン』(福所しのぶ/あさ出版)

※本の要約サービス「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2023年12月25日〜2024年1月24日の閲覧数ランキング

「雑談が苦痛」が会社のコミュニケーションの悩みランキング1位

沈黙を味方に⁉雑談が上手い人が話す前にやっていること 2024年1月に読まれたビジネス書トップ3
(画像=naka/stock.adobe.com)

2024年1月の月間ランキング第1位は、コミュニケーションの悩みを解決する『雑談が上手い人が話す前にやっていること』です。

毎日の会話の中で、多くを占めることとなる「雑談」。家族や友人、さらに仕事においても、雑談が人間関係や新たなアイディアの土台として大切だと感じる人も多いでしょう。その一方で「雑談が苦痛」という悩みも多く聞かれます。

そうした読者と同じようにもとは雑談が苦手だったという著者は、雑談がラクになるための心がけを教えてくれます。それは「観覧者」としての役割を果たすというもの。雑談には、「話す人」と「聞く人」に加えて、そのやり取りを楽しむ人=「観覧者」という役割もあります。笑ったりうなずいたりしながら、まわりとの会話を一緒に楽しめば、雑談において必要な役割をしっかり全うしているといえます。

さらに誰かに話しかけられ、上手い返事ができず会話がストップしてしまった時、私のせいで…という「雑談罪悪感」も捨てることを著者はすすめます。「話しかけてくれてありがとう」「あなたに興味をもっていますよ」という気持ちを示し、相手の話しをよく聞き反応していれば、きっと相手も嫌な気持ちにはならないでしょう。

本書を読み進めていくと、「雑談はそんなに怖くないかも」とホッとして、具体的な雑談がラクになる簡単テクニックを試してみたくなるはずです。


雑談が上手い人が話す前にやっていること
雑談が上手い人が話す前にやっていること
ひきたよしあき
出版社:アスコム
発売日:2023年10月12日
ジャンル:スキルアップ・キャリア

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はじめる習慣を取り入れて、新しい一歩を踏み出そう!

第2位は、新年にぴったりのテーマ『はじめる習慣』です。「今年こそ今まで後回しにしていたことに取り組もう」「新年だから新しいことをはじめたい」――。年末年始にそう決意した人が多く本書を手に取ったのかもしれません。

著者は、順天堂大学医学部教授であり、自律神経研究の第一人者である小林弘幸氏。ベストセラー『整える習慣』『リセットの習慣』に続く今作では、自律神経を整えて気持ちよく暮らすための99の習慣を提案しています。

何かをはじめることのハードルは内容の大小問わず多くの人にとって高いものです。そこで大事なのは「はじめるハードル」を下げること。大きなことをはじめる必要はないし、続かなくてもいい。それがはじめる習慣の第一歩となります。

「書類の整理をしなきゃな…」「返信すべきメールを先延ばしに…」。そんな状況におすすめなのが「気になる用事は3日以内にやる」と決めてしまうこと。目の前のやるべきことをすべてノートに書き出し、3日以内に完結させるのです。放置していたものに期限がつき、「はっきりとした用事」へと変える。それだけで止まっていたものがかなり片づくはずです。

他にも「大事なことノート」をつくる、「雰囲気のいい人」が集まる場所へ行く、「今日、1時間だけ○○をする」と意識するなど、新しい年に習慣化したい行動が目白押しの1冊。きっとあなたの1年のはじまりを前向きに後押ししてくれるはずです。

はじめる習慣
はじめる習慣
小林弘幸
出版社:日本経済新聞出版
発売日:2023年12月01日
ジャンル:自己啓発・マインド・健康・フィットネス

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世界の一流の「雑談」は事前準備も超一流⁉

第2位は、『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』。本書の著者は、人材開発・組織改革のプロであり、『NEW ELITE』などのベストセラーを持つピョートル・フェリクス・グジバチ氏。著者の豊富なグローバル経験をもとに、本書ではビジネスにおける「雑談」に切り込んでいます。

ポーランドで生まれ、ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、23年前に来日した著者によると、海外と日本の雑談には違いがあるのだとか。海外のビジネスシーンにおける「雑談」とは、単なるおしゃべりではなく、明確な意図を持って行われるコミュニケーションであり、ビジネスの目的を達成する手段なのだとか。いわゆる、本題に入る前の「潤滑油」である日本における雑談とは大きく異なります。

たとえば欧米の一流のビジネスマンは、雑談においても事前準備を欠かしません。相手の会社の業績を知るためにIRレポートを読み込む、SNSで近況を検索する、同僚や知人に相手の情報を聞くなどーー。雑談の流れを構築するための「武器」を徹底的に集めるのです。そのうえで相手が関心のある話題や有益な情報を提供し、相手からの信用や尊敬を獲得する。世界の優秀なビジネスマンは、そうした周到な準備をもって相手に向き合い雑談をしているのです。

海外の第一線で使われているビジネスとしての雑談エピソードやテクニックを、私達にも落とし込める内容でわかりやすく書かれている一冊。ぜひ手にとってみてください。

世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
世界の一流は「雑談」で何を話しているのか
ピョートル・フェリクス・グジバチ
出版社:クロスメディア・パブリッシング
発売日:2023年04月01日
ジャンル:スキルアップ・キャリア・自己啓発・マインド・リーダーシップ・マネジメント

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いかがでしたか?

ランキングの上位を見てみると、新年に合わせて習慣の見直しやコミュニケーションを意識している読者の傾向がみえる結果となりました。どの書籍も、決して難しい内容ではなく、明日から毎日を変えられるヒントがたくさんあるので、ぜひ試してみてください。

少しでもあなたに合いそうな1冊があればお手にとっていただければ幸いです。

来月はどういった書籍が読まれるのでしょうか。ぜひ皆様も予想してみてください。

flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

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