この記事は2024年2月28日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年2月28日(水)の午前9時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。
現在の為替相場の傾向や相場観
本日28日(水)の注目はRBNZ(=ニュージーランド準備銀行)の金融政策決定会合。
そもそも今回のRBNZが注目されたきっかけは、今月初旬のANZ(オーストラリア・ニュージーランド)銀行のレポート。ANZ銀行が2月、そして4月にRBNZが25bpずつ、利上げを行う可能性があるとレポートを出したことだ。これをきっかけにNZドル/円は続伸していた。
仮にANZ銀行の予想通りに利上げが行われれば、RBNZのOCR(オフィシャル・キャッシュレート)は6.00%となりNZドルは主要通貨の中で際立って高金利通貨となる。しかし、金利先物市場での2月の利上げ確率はわずか20%程度しかないため、ANZ銀行の利上げ予想は少数派だった。
現在の為替相場の戦略やスタンス
実際に利上げが行われれば、マーケットに対するインパクトは大きいため、マーケットは本日28日(水)のRBNZの決定に注目していた。しかし、日本時間午前10時00分に発表されたRBNZの決定は据え置き。ANZ銀行の利上げ予測はお騒がせという結末になった。
ただ、金利先物市場では、RBNZは当面据え置きで、利下げ予測も年末になっているため、NZDの高金利は継続。結果、NZドル/円は、押し目を拾うという展開だろうか。NZドル/円の押し目買いスタンス継続で臨みたい。
▽NZドル/円 日足チャート
*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。