この記事は2024年4月16日(火)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「小林芳彦氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Prayoga/stock.adobe.com)

2024年4月16日(火)の午後12時半に現役トレーダーの小林芳彦さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

小林芳彦
1979年慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で数十社の法人顧客を担当。

現在の為替相場の傾向や相場観

米ドル/円において円安・ドル高が加速している。介入を期待している人が多いが、なかなか入りそうにない。米ドル/円は介入が入らない限り、下がりそうもない雰囲気だ。円独歩安というか円大暴落といったところ。

神田財務官などの牽制発言もあるが、「口先介入」では最早効かないレベルのため、なおさらこの円安は止められない。介入が入ることを信じてショートを振っている人間がみんな捕まっている状況で、下がったら買いたい人ばかりなのではないだろうか。

本邦輸入企業の買い遅れは勿論、ヘッジ外しの買いやショートで捕まった人たちの「ほどき買い」も出てくるだろう。よって介入が入って、もし米ドル/円が下がったとしても、1回ぐらいの介入ではすぐに戻りそうなので、本気で円高に持って行きたいのなら2~3日連発で仕掛けて147.00円あたりまで持っていかないことには厳しいのではないだろうか。

ただ現在は円が売られているというよりもドルが買われている局面で、背景は米国の景気の強さだ。そのため、長期金利は上昇し、利下げは遠のくばかり。その一方、日本は簡単に利上げ出来ない状況。こうしたファンダメンタル面から考えてもドルが強くなる一方だろう。0円に近いところ、つまり、152.85~152.95円ゾーンで入るというイメージを持っている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは、昨日15日(月)の日本時間早朝に考えたのは149.00~155.00円だった。これは介入があった場合。介入がなければ152.00~155.00円と思っていたが、155.00円は本日16日(火)にも行ってしまいそうな勢いだ。

現在はとにかく、リアルタイムでのトレードに徹するべき。1分以内に決済するようなこまめなトレードか、思い切って介入が入るまで待つか、ショートで入る場合は上に跳ねた後やたとえばラウンドトップを形成したあとなど、引きつけての売りなら可能だが、介入が入るまではいずれにせよ素早い決済を肝に銘じておきたい。

▽米ドル/円の日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。