この記事は2024年5月21日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。
2024年5月21日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。
現在の為替相場の傾向や相場観
今週は経済指標があまりなく、静かな週になるかと思われたのだが、円売りが継続的だ。FRB高官発言が多くあったが、いずれもパウエルFRB議長に賛同せず、一部の理事は「利上げも辞さず」という発言をしている。
その結果、米金利は再度上昇し、全体的にドルが堅調となっている。また週末にG7を控えていることから、今週円安に進んだとしても介入しづらいのではないかという観測はある。
現在の為替相場の戦略やスタンス
マーケット内でもあまりいわれていないのだが、日銀が明日22日(水)に2度目のレビューを発表する。この内容にも注視したい。
ただ海外からやはり、根本的なファンダメンタルズに対する懸念が出ており、利上げできないのは国家債務が大きいからであり、利上げできないのであれば円は下落するしかない。そしてそれを止めるには金利を引き上げるしかないのだが、そうなると長期金利の上昇に繋がり、それは日本の債務危機にも繋がりかねない。
債務危機と円の下落を天秤にかけた場合、円の下落を選ばざるを得ないということで、超円安を見込む取引が出始めている。円高への戻りを期待する人は多いが、リスクは依然として「超円安」方向だ。
▽米ドル/円 日足チャート
※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。