毎年、新たに発売されるビジネス書は約6,000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。

このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で注目されているおすすめの書籍をランキング形式でご紹介。さらにその中からアクセスの多かったトップ3の書籍について本文で詳しく見ていきます。

まずは2024年5月にビジネスパーソンから最も読まれた10冊の書籍の発表です!

1位:『ユニクロ』(杉本貴司/日経BP)
2位:『いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(品田一世/KADOKAWA)
3位:『君はなぜ働くのか』(永松茂久/フォレスト出版)
4位:『天才読書』(山崎良兵/日経BP)
5位:『科学的根拠に基づく最高の勉強法』(安川康介/KADOKAWA)
6位:『ストレスゼロの生き方』(Testosterone/きずな出版)
7位:『生成AIで世界はこう変わる』(今井翔太/SBクリエイティブ)
8位:『職場問題グレーゾーンのトリセツ』(村井真子/アルク)
9位:『新版 「空腹」こそ最強のクスリ』(青木厚/アスコム)
10位:『アタマがよくなる「対話力」』(国山ハセン/朝日新聞出版)

※本の要約サービス「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2024年4月25日〜2024年5月24日の閲覧数ランキング

今、明かされる「ユニクロ」真実の物語

山口の小さな商店街から始まった「世界のユニクロ」の物語とは…? 2024年5月に読まれたビジネス書トップ3
(画像=beeboys/stock.adobe.com)

2024年5月の月間ランキング第1位は、『ユニクロ』でした!

今では日本のみならず世界的なアパレル企業として君臨するユニクロ。その原点は小郡商事という紳士服店を、柳井正さんの父・柳井等さんが山口県宇部市の小さな商店街に設立したところから始まります――。

稀代の経営者となる柳井少年は内気で無気力な青年であり、父の後を継ぎ「ユニクロ」という金の鉱脈をつかむまで、知られざる暗黒の10年間を過ごします。利益はカツカツ、古参社員も去り、唯一残った1人の社員と共に再スタートを切ったものの、まったく結果が出ず、解なき問いと向き合い続けた日々の描写からは柳井さんの新たな一面を垣間見ることができます。

さらに製造小売業(SPA)への挑戦や東京進出とフリースブーム。苦戦を強いられた海外進出にブラック企業批判など。まさに足し算と引き算の積み重ねで転んでも這い上がり、今にいたる軌跡が余すことなく書かれています。現場の最前線に立つ柳井さんと同志達の決してきれいごとばかりではないユニクロ物語は、先人の知恵としてはもちろん、これからの経営書としても価値がある一冊!

迫真のノンフィクションから、ユニクロの本質に触れた時、新たな発見や気づきを得られるはずです。

ユニクロ
ユニクロ
杉本貴司
出版社:日経BP
発売日:2024年04月03日
ジャンル:スキルアップ・キャリア・経営戦略・産業・業界

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「億り人」になるために大切なものは、カナダ人が知っている?

第2位は、英語圏幸福度No,1の国で見つけた“カナダ式”『いつのまにか億り人になれる超マネーハック』です。

著者の品田一世さんは、三菱UFJモルガン・スタンレー証券やロイヤルバンク・オブ・カナダを経て、バンクーバーでファイナンシャルプランナーとして独立した人物。この本では、NISAの仕組みや投資のノウハウはもちろん、「なぜ投資が必要なのか?」といった根源的な問いにも丁寧に答えてくれます。

さらに本書はお金の知識だけでなく、しっかりした「幸せの軸」を持っているというカナダ人の生き方を手本とした「幸せになるために必要なこと」も教えてくれるのが、新しい。たとえば中学・高校では金融の授業で「複利」について学び、幼稚園でも投資や起業の話が出ることは珍しくない。そんなカナダ人の「幸せの順番」は最初が心と体の健康、そして人とのつながりであり、そのうえで成功やお金を求めるのだとか。

自分にとっての「幸せ」や「お金」についてあらためて問い直し、具体的な将来の資産形成のアクションへとつなげていく。その一歩として本書を読んでみてはいかがでしょう。

いつのまにか億り人になれる超マネーハック
いつのまにか億り人になれる超マネーハック
品田一世
出版社:KADOKAWA
発売日:2023年09月22日
ジャンル:自己啓発・マインド・ファイナンス

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仕事をするうえで、夢よりも大切なのは「なぜ」

第3位は、タイトルにドキッとする『君はなぜ働くのか』です。

本書はベストセラー『君は誰と生きるか』の続編で、前回同様、著者である「僕」が大実業家の「師匠」から受ける「講義」をベースに話が進んでいきます。僕は起業して5年、事業は軌道に乗ってすべてが順調に進んでいますが、「自分がやりたいことは何なのか」「これからどうなりたいのか」と悩みを抱えています。そんな僕に、「やりたいことがわからない?良かったじゃないか」と師匠は笑顔で言い放ちます――。

「働くこと」「仕事」「将来」にモヤモヤを抱えているビジネスパーソンは、僕と師匠のやりとりを読み進めていくうちに、気づけば自分自身との対話も始まっていることに気づくはず。

働くうえでいちばん大切なことは夢ではない…?人は夢がなくても成功できる、いや、むしろないほうがかえって大きく育つ…? 子どもの頃から「やりたいことを仕事にしよう」と言われて育ってきた私達に新たな視点を与えてくれる本書。ぜひ“僕”と一緒に答えを考えてみてください。

君はなぜ働くのか
君はなぜ働くのか
永松茂久
出版社:フォレスト出版
発売日:2023年12月19日
ジャンル:スキルアップ・キャリア・自己啓発・マインド

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いかがでしたか?

ランキングの上位を見てみると、今月は『ユニクロ』の物語への関心はもちろん、仕事や勉強に向き合う読者の傾向がみえる結果となりました。どの書籍も決して難しい内容ではなく、明日から毎日を変えられるヒントがたくさんあるので、ぜひ試してみてください。

少しでもあなたに合いそうな1冊があればお手にとっていただければ幸いです。
来月はどういった書籍が読まれるのでしょうか。ぜひ皆様も予想してみてください。

flier編集部

本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。

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