人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

総括

FX「年初来高値更新。10日連続陽線、今週末からPMI発表」人民元見通し

(通貨4位、株価15位)

予想レンジ 人民元/円21.7-22.2

(ポイント)
*年初来高値更新。10日連続陽線
*今週末から6月PMIの発表
*米国経済を中国から切り離すべき(トランプ前大統領高官)
*EUの対EV関税撤廃望む
*中国経済の見通しに改善の兆し=JPモルガン
*李強首相が豪、NZ、マレーシア歴訪
*消費堅調も、工業生産は伸び鈍化。不動産開発投資冴えず
*7月に三中全会
*米国から経済制裁を受ける中での経済外交
*5月貿易、輸出が伸びる
*低インフレが続く
*世銀の成長見通しは上方修正
*G7首脳、中国過剰生産に懸念表明へ
*中国の米国債保有額、2009年ぶりの低水準に

(年初来高値更新。10日連続陽線)
10日連続陽線で22.028をつけ年初来高値を更新した。月間5位、年間4位と底堅い。株価は上海総合指数がマイナス圏へ落ち込んだ。年初来0.08%安。香港ハンセン指数が6.12%高。一方台湾加権指数28.2%高と世界2位の強さ。10年国債利回りは2.26%と低下傾向。

(今週末から6月PMIの発表)
6月30日(日曜日)より6月分PMIが発表される。5月は政府版が伸び悩み、財新版は改善している。
 6/30 製造業PMI、非製造業PMI、総合PMI
 7/1 財新製造業PMI
 7/3 財新サービス業PMI、財新総合PMI

(米国経済を中国から切り離すべき)
トランプ前大統領の国家安全保障担当補佐官を務めたオブライエン氏が「フォーリン・アフェアーズ」にトランプ前政権の外交政策に関する論文を寄稿した。

中国に関しては、経済的・軍事的に強大な敵対国として台頭してきたと問題視した。また、中国に対するバイデン政権の政策は一貫性を欠いた中身のないものだと批判した。さらに「米国経済を中国から切り離すべきだ」として、トランプ前大統領が提唱している中国製品の輸入に対する60%の追加関税の賦課、懸念される中国への技術流出に対する輸出規制の強化など、明確な措置を講じるべきだと主張した。

なお、オブライエン氏は、トランプ前大統領が再選された場合に、国務長官、国防長官、国家安全保障担当補佐官などへの就任が取り沙汰されている

(EUの対EV関税撤廃望む)
「環球時報」は、EUによる中国製電気自動車(EV)への暫定関税が7月4日までに撤廃されることを望んでいると伝えた。
EUは輸入される中国製EVに最大38.1%の暫定関税を同日までに課す予定となっているが、双方は関税を巡り協議を開始することで合意した。
EUの保護主義的な動きは中国の対抗措置を招き、貿易摩擦の激化は「ルーズルーズ(互いに損する結果)」にしかならないとした。
中国側がすでにEU産の豚肉や乳製品への報復を示唆しており、農産品がさらに標的になる可能性が高いとも指摘。EU側もさまざまな調査を進めており、中国製の医療機器、空港用セキュリティースキャナー、鋼管などを標的とする措置が予想されると述べた。

(中国経済の見通しに改善の兆し=JPモルガン)
JPモルガン・チェースは、中国経済に改善の兆しがあると述べ、同国での事業を強化する方針を示した。「ここ数年中国のビジネス環境は厳しいが、3月に入りセンチメントが強気に転じ始めた」と述べた。
個人消費が回復の兆しを見せているのと政府が不動産問題の解決策を検討しているのは、どちらも「明るい兆しだ」と指摘した。