◉ベトナム


ベトナムの経済成長は緩やかです。ただ、それでも2013年1~3月期の実質GDPは前年同期比+4.9%と堅実。産業別でみると、農林漁業などが堅調に推移しています。以前まで10%を超えていた物価上昇率も最近では低水準にとどまっており、3月のCPI(消費者物価指数)は、6.6%程度です。このまま安定的に推移すれば、やはり投資対象先として極めてポイントが高いでしょう。

ホア・ファット・グループ(HPG VN)

同社は、1992年に小型機械の貿易会社として設立。2007年にホア・ファット・グループをグループ持ち株会社としており、その他のグループ企業を子会社とする組織へ変更しました。上場は92年です。中核は鉄鋼業で棒鋼・圧延鋼・鉄パイプなどの各種鋼材を製造しています。

ペトロベトナムガス(GAS VN)

ペトロベトナムグループ傘下で、国内で液化天然ガス供給を行う唯一の企業です。天然ガス採集から輸送、加工、貯蔵、販売まで一貫したエネルギービジネスを手掛けています。売上構成は天然ガス・LPG販売が96.29%、その他サービスが3.71%。一方、LPG販売先構成比率は、発電所が88%、窒素肥料工場は7.0%、食品加工工場や冶金工場などが5.0%。上場は2012年。非常に安定的な企業です。

ビングループ(VIC VN)

同社は不動産開発をメインとした大手コングロマリット企業。ハノイでビンコムタワーを所有し、賃貸ビジネスを展開するほか、毎年のように新しいビルを建設しています。2010年にはホーチミン市に「ビンコムセンターB」、2012年には「ビンコムセンターA」を完成させています。同社は、2008年にラッセルグローバル指数にベトナムの不動産株として初めて選定されたことでも世界的に認知されており、海外からの出資も多い企業です。

以上、シンガポールとベトナムについてのまとめをお届けしました。
次回はフィリピンとタイについてのまとめをお届けします。

BY H.T