この記事は2024年8月30日にSBI証券で公開された「「つなぎ売り」活用も!?30万円未満で買える「9月株主優待銘柄」」を一部編集し、転載したものです。
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目次
「つなぎ売り」活用も!?30万円未満で買える「9月株主優待銘柄」
8月相場は8/30(金)で終了。この月の日経平均株価は2日(金)に2,216円安した後、5日(月)には4,451円安と「過去最大の下げ」を記録するなど、前半が特に波乱の展開となりました。しかし、その後は戻り歩調となり、中旬以降は3万8千円近辺をもみ合う展開になっています。7月末の日経平均株価が3万9千円台であったため、月足ベースでの下落は比較的限定的なものにとどまりました。
相場の急落場面では、信用取引に絡む投げ売り等も重なり、株価下落が加速したものとみられます。株式相場の経験が少ない投資家を中心にろうばい売りに追い込まれた可能性もありそうです。逆に、NISA口座を活用し、中長期的視点から押し目で買いを入れた投資家も少なくなかったようです。
相場の急落場面では、ポジションを調整しつつ、冷静に考えられる状態にいられるか否かが重要になりそうです。配当や株主優待を享受しながら中長期スタンスでの投資を目指す投資家の中には、急落を買い好機ととらえた向きもあったようです。
そうした中、東京株式市場も9月相場を迎えることになります。9月は多くの銘柄について配当や株主優待の権利が確定する月となります。配当や株主優待を重視する中長期スタンスの投資家にとっては重要な月といえるでしょう。そこで今回の「日本株投資戦略」では、9月に権利が確定する株主優待銘柄をご紹介することにしました。
スクリーニング条件は以下の通りです。
(1)東証プライム市場上場銘柄
(2)9月に株主優待の権利確定を予定している銘柄
(3)株主優待の権利を確定するのに必要な最低投資金額が30万円未満
(4)株主優待の権利を確保するための最低保有期間の条件がない
(5)直近四半期(3ヵ月)の純損益が黒字
(6)取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く
(7)「継続企業の前提」に疑義、または不確実性が生じていない
(8)8/28(水)まで過去20営業日の1営業日当たり平均出来高が2万株以上
(9)SBI証券株主優待検索ページで、閲覧回数の多い上位100銘柄以内(8/29時点)
すべての条件を満たす銘柄をSBI証券株主優待検索ページで、閲覧回数の多い順に並べたものが下の図表です。
なお、「9月に権利が確定する株主優待銘柄」のほとんどが9/26(木)を権利付最終日としています。この場合、9/27(金)の権利落ち日以降に買い付けができても、配当および株主優待の権利を確保することはできませんので、ご注意ください。
また、権利付最終日に優待実施銘柄を買い、権利落ち日に売ることで、効率良く株主優待の権利獲得を考える投資家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで注意すべき点は、買い付ける時の株価が予想外に高くなったり、売る時の株価が予想外に安くなったりなど、相当額の売却損がでてしまうケースです。配当取りも同様で、権利落ち日には配当実施分だけ株価が下がることが多くなっています。ノーコスト・ノーリスクで株主優待や配当を享受することは難しいでしょう。
それでも、コストやリスクを軽減して、株主優待の権利を確保する方法はあります。ひとつは、複数銘柄に投資をし、リスク分散を図る方法です。今回は、株主優待の権利確定に必要な最低金額を30万円(→スクリーニング条件に追加)としましたので、資金100万円でも、最低3銘柄以上投資可能ですから、ある程度の分散投資ができる計算です。
もうひとつは「つなぎ売り」を活用した取引です。「つなぎ売り」で株主優待をお得に活用する方法については、SBI証券のWebページでご紹介していますので、ご参考ください。ただ、「つなぎ売り」をした場合、信用取引の「売り」により、配当調整金を支払う必要が出て、実質的に配当を受け取れなくなるなど、重要な注意点*(下記脚注の詳細参照)もあります。メリットとデメリットを十分理解した上でのご利用をお願い申し上げます。
*重要な注意点 ~つなぎ売りを利用した場合の「配当金(現物と信用)受け払いの差額」~
※権利付き最終日の大引け時点でつなぎ売りをしている場合、現物については税金が差し引かれた配当金(配当金の約80%)を受取り、一般信用売り建玉については配当落ち調整金(配当金の100%)をお支払いいただきます。したがいまして、配当金の約20%の差額をお客さまにご負担いただくことになります。 ※現物株式の配当金は、源泉税(20.315%)が差し引かれた金額で支払われます。※一般信用売り取引の場合は、配当落ち調整金として配当金の100%をお支払いいただきます。 ※権利付き最終売買日と権利落ち日をまたいで信用売建玉がある場合、権利落ち日に予想配当金相当額(予定配当調整金)をあらかじめ委託保証金現金から拘束させていただき、配当金が確定後に拘束金から支払いを行います。信用売建玉に対する支払予定配当金相当額合計(予定配当調整金合計)は、「口座管理」>「信用建余力」>「建余力・追加保証金」の「増担保・配当調整金」に表示させていただいております。
一部掲載銘柄を解説!
FOOD & LIFE COMPANIES(3563)~回転寿司店「スシロー」等を展開
持株会社であり、子会社が回転寿司店「スシロー」(国内外)、持ち帰り寿司専門店「京樽」、寿司居酒屋「鮨・酒・肴 杉玉」を展開しています。24.6末店舗数は国内970店舗、海外167店舗の合計1,137店舗です。
24.9期3Q累計(23.10~24.6期)は売上高2,646億円(前年同期比20%増)、営業利益173億円(同118%増)と増収増益でした。24.9通期では売上高3,600億円(前期比19%増)、営業利益220億円(同100%増)の計画です。1株配当は中間期(3月)末無配ですが、期末に22円50銭の予定です。
9/26(木)時点の株主に対し、保有株数に応じて「スシロー」「鮨・酒・肴・杉玉」全店舗および「京樽」が運営する全ブランドで使える「電子株主優待券」が贈呈されます。
〇100株~199株 (保有期間3年未満)優待券1,650円分
(同3年以上)2,750円分
〇200株~399株 (保有期間3年未満)優待券2,200円分
(同3年以上)3,300円分
〇400株~799株 (保有期間3年未満)優待券3,300円分
(同3年以上)4,400円分
〇800株~1,999株 (保有期間3年未満)優待券6,600円分
(同3年以上)7,700円分
〇2,000株以上 (保有期間3年未満)優待券16,500円分
(同3年以上)17,600円分
ANAホールディングス(9202)~国内航空大手。充実した株主優待
国内航空大手の一角で、世界最大規模の航空連合である「スターアライアンス」に加盟しています。25.3期1Qは売上高5,167億円(前年同期比12%増)、営業利益303億円(同31%減)でした。旅客需要の回復で増収となりましたが、整備コストや人材投資の増加もあり減益となりました。通期では売上高2.19兆円(前期比6%増)、営業利益1,700億円(同18.2%減)の計画です。会社計画1株配当は中間期末無配で、期末に50円の予定です。
9/26(木)時点で100株以上所有の株主に、(1)ANA国内線搭乗優待をはじめ、(2)ANAグループ各社・提携ホテルでご利用になれる株主優待が用意されています。3月末時点の株主に対しても同様の株主優待が実施されています。
(1)については、「株主優待番号ご案内書」が保有株式数に応じて贈呈され、国内営業路線を片道1区間株主優待割引運賃で利用可能(一部対象外路線あり・混雑状況により販売座席数に制限あり・9月株主の有効期間12/1~翌年11/30)となります。保有株式数ごとの贈呈枚数は以下の通りです。
・100株以上199株以下・・・・1枚
・200株以上299株以下・・・・2枚
・300株以上399株以下・・・・3枚
・400株以上999株以下・・・・4枚+400株超過分200株毎に1枚
・1,000株以上99,999株以下・・7枚+1,000株超過分400株毎に1枚
・100,000株以上.・・・・・・・254枚+100,000株超過分800株毎に1枚
(2)については、自社グループ優待券1冊が贈呈されます。1冊には以下(A)~(C)共通優待券18枚が付き、さらに(D)(E)は株主割引価格で利用可能です。
(A)指定ホテル宿泊料20%割引、レストラン・バー飲食10%割引
(B)指定ゴルフ場料金割引
(C)指定の空港売店・免税店10%割引
(D)国内・海外ツアー割引2%または5%
(E)株主限定通信販売(9月株主・・11月発行、12月~翌年5月末有効)
空港施設(8864)~ 羽田空港を中心に、多様な施設を賃貸
主力の「不動産事業」ではおもに、羽田空港を拠点に国内の空港において多目的総合ビル、格納庫、整備場など様々な施設を建設し、航空会社や同関連会社に賃貸しています。その他「熱供給事業」や「給排水運営その他事業」を展開しています。日本航空(9201)やANAホールディングス(9202)が大株主になっています。
7/25に発表された25.3期1Qは売上高66億円(前年同期比5%増)、営業利益12億円(同10%増)と増収増益でした。25.3通期に売上高294億円(前期比13%増)、営業利益34億円(同6%増)を目指す会社計画に変更はありませんでした。会社計画1株配当金は中間期末9円、期末9円、年間18円となっています。
9/26(木)時点で100株以上499株以下を保有する投資家に対し、グループ会社が運営するレストラン「ブルーコーナーUC店」(※)で利用できる食事券(2,500円相当)が1枚贈呈される計画です。また、500株以上保有では同食事券が2枚贈呈される計画です。
※羽田空港の新整備場地区で、平日限定で営業している「飛行機が見えるレストラン」です。
▽当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。