「ゾフ」を手掛けるインターメスティックが新規上場へ
(画像=「セブツー」より引用)

「ゾフ(Zoff)」を手掛けるインターメスティックは、東京証券取引所に新規株式公開(IPO)を申請し、9月12日に上場を承認された。10月7日に公開価格が決定し、10月18日にプライム市場に上場となる。

インターメスティックは、1993年5月に現会長で創業者の上野照博氏が設立し、メガネの企画から製造までを一貫して行うSPA方式で事業を伸ばしてきた。2001年に下北沢に「ゾフ」の1号店をオープンすると、10年後には100店舗を達成し、2024年7月末時点では303店舗にまで拡大している。

「ゾフ」の出店エリアの大半は一都三県大阪府に集中しており、大都市以外での出店余地はまだ豊富に残されている。インターメスティックは、上場後は地方のSCや駅ビルにも出店を拡大していくとしている。

Eコマースの売上高も直近4年間での年間成長率は36.0%と高い成長率を維持している。自社サイトと他社のECモールを含めて、2023年12月期は26億6000万円を計上している。

◾️直近決算は最終利益が前年の2倍
インターメスティックの2023年12月期の通期連結決算は、売上高は398億7528万円(前年比11.1%増)、経常利益は34億2754万円(同28.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は25億6200万円(同202.3%増)と増収増益で、最終利益は前年の2倍を計上している。

2024年12月期の中間期決算(1〜6月期)は、売上高は217億7488万円、経常利益は29億4441万円、親会社株主に帰属する中間純利益は20億1670万円で、今期も大幅な増益を見込む。

◾️想定公募価格は1480円
インターメスティックの株式は、創業者一族の資金管理会社のルイ・ボストンが50%、上野博史社長が20%、上野剛史氏が20%、上野照博氏が5%、上野芙佐子氏が5%を所有している。

上場時の発行済み株数は3060万株で、公募株数は788万株、売出株数は284万2000株。1株当たり当期純利益(EPS)は119.61円で、インターメスティックの想定発行価格は1480円。一般的に妥当な公募価格はEPSの10〜20倍と言われており、現実的な公募価格。この想定発行価格をベースにするとインターメスティックの時価総額は452億8800万円となる見込みだ。

◾️手取金は100億円超
インターメスティックは新規発行による手取金として、概算で100億円超を取得する。このうち約44億円を連結子会社のゾフ社への投融資に、約39億円を返済資金に充てる。20億円を広告宣伝費、23億円を新規出店や既存店の改装・増床のための設備費、5億円を人材の採用費に充てるとしている。

モニター上のミーティング頻度や動画の視聴時間は大幅に増加しており、猛暑などUVケアの観点からサングラスの需要も増加していくと見られる。2022年の販売本数ベースで、インターメスティックのシェアは14.7%を占めており、今回の資金調達によりさらなるシェア拡大を目指していく。