女性インナーウェアやシャワーヘッドなどの販売を手掛けるシャルレは11月13日、2025年3月期の中間期決算を発表した。売上高は57億1400万円(前年同期比16.4%減)、営業利益は3億700万円(前年は4億7300万円の黒字)、親会社株主に帰属する中間純利益は3億800万円(同4億7500万円の黒字)と減収減益で、営業利益、最終利益ともに赤字に転落した。
シャルレは同日、2025年3月期の通期連結業績予想の修正を発表している。売上高は121億円(修正前は127億円、前年比8.1%減)、営業利益は3億6000万円の赤字(同4000万円、前年は6億1500万円の黒字)、親会社株主に帰属する当期純利益は3億7000万円の赤字(同4500万円、同5億8500万円の黒字)に修正している。粗利益率が高い主力商品のシャワーヘッドが販売不振で、営業利益が前回予想を大幅に下回る見通し。
今期の中間期決算は、主力事業である女性インナーウェアの売上高が前年同期から13.8%減となる39億1700万円と苦戦した。化粧品の売上高は同6.2%減の10億7800万円、健康食品は同15.4%減の4億800万円の減収となり、売上高構成比で96%を占めるレディースインナー等販売事業の売上高は55億円(前年同期比12.6%減)、前年同期は3億500万円の黒字だった営業利益は2億4700万円の赤字に転落した。
シャルレは、同社顧問だったバレーボール名選手の三屋裕子を2004年に社長に抜擢したものの、オーナーの林一族との反目で2007年に解任するという事件があった。また2008年には、当時大証2部上場の同社は、MBO(経営陣が参加する買収)を計画しTOB(株式公開買い付け)を行い非上場化を目論んだ。しかしその価格が不当に安かったことなどの理由で非上場化は失敗し、さらに株主代表訴訟にも敗れ賠償金を取締役が支払うという事件もあった。
2004年3月期決算で663億円と過去最高だったシャルレの売上高は、現在は5分の1以下と低迷している。今期の通期決算も赤字転落を見込んでいるが、この難局をどう乗り越えるのか注目される。