この記事は2025年9月19日にSBI証券で公開された「20万円以下で買える「9月優待銘柄」」を一部編集し、転載したものです。

20万円以下で買える「9月優待銘柄」
(画像=SBI証券)

目次

  1. 20万円以下で買える「9月優待銘柄」
  2. 一部掲載銘柄を解説!
    1. サイバーエージェント(4751)~「ABEMA」のプレミアム利用料(月額1,080円)の無料クーポンを贈呈
    2. AOKIホールディングス (8214)~「AOKI」や「快活クラブ」で使える
    3. 日本空調サービス(4658)~25年8月末、株主優待の新規導入を発表

20万円以下で買える「9月優待銘柄」

9/18(木)の日経平均株価は史上初となる終値ベースで45,000円台を突破し力強さを見せています。一方、同日の日経平均内需株50指数は▲0.27%、中小型のグロースで構成されている東証グロース市場250指数は▲0.26%と、買われた銘柄は主力半導体関連株の一部に集中している状況です。

日本時間9/18(木)の朝、米FOMC(連邦公開市場委員会)は大方の市場予想通り、0.25%ptの利下げが決定しました。ただ、パウエルFRB議長が同会合後の会見で、追加利下げ見通しに関し「会合ごとに判断する状況」と、慎重な見通しを示したことで、積極的利下げサイクルが始まるとの市場期待が後退。FOMC通過後の9/18(木)の米国株式市場は、S&P500は▲0.09%、ハイテク株で構成されるナスダックは▲0.32%と小幅安で取引を終えました。一旦、市場予想通りFRBによる利下げが実施されたことで、材料出尽くしとなった面もありそうです。

そのため、日本の半導体関連株が上昇している背景には、新政権の財政政策への期待感など、日本独自の要因が織り込まれていると想定されます。ただ、自民党総裁選は10/4(土)に投開票が予定されており、それまでは様子見ムードが漂いそうです。こうした材料難の局面では、企業の業績見通しや相場環境の見極めに加え、短期材料に左右されにくい「株主優待」という視点で銘柄を点検する意義が高まります。

とりわけ9月は3月決算企業の中間期に当たるため、多くの銘柄について株主優待の権利が確定する月となります。そこで今回の「日本株投資戦略」では、9月に株主優待の権利が確定する銘柄をご紹介します。

・9月に株主優待の権利が確定
・株主優待権利確定のための最低保有株数に基づく金額が、20万円以下(株価は9/17時点)
・売買高移動平均(25日)が2万株以上
・時価総額が100億円以上
・直近業績と今期会社計画の各利益項目に、いずれも赤字がない
・直近業績と今期会社計画の営業利益が1億円以上
・会社予想1株利益(EPS)成長率が前期比>0%
・会社計画の今期予想売上高が前期比増収
・取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く

掲載銘柄は上記条件をすべて満たしています。

なお、「9月に権利が確定する株主優待銘柄」のほとんどが9/26(金)を権利付最終日としています。この場合、9/29(月)の権利落ち日以降に買い付けができても、配当および株主優待の権利を確保することはできませんので、ご注意ください。

また、権利付最終日に優待実施銘柄を買い、権利落ち日に売ることで、効率良く株主優待の権利獲得を考える投資家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで注意すべき点は、買い付ける時の株価が予想外に高くなったり、売る時の株価が予想外に安くなったりなど、相当額の売却損が出てしまうケースです。配当取りも同様で、権利落ち日には配当実施分だけ株価が下がることが多くなっています。ノーコスト・ノーリスクで株主優待や配当を享受することは難しいでしょう。

それでも、コストやリスクを軽減して、株主優待の権利を確保する方法はあります。ひとつは、複数銘柄に投資をし、リスク分散を図る方法です。

もうひとつは「つなぎ売り」を活用した取引です。「つなぎ売り」で株主優待をお得に活用する方法については、SBI証券のWebページでご紹介していますので、参考にしてください。ただし、制度信用売りを利用した場合、株主優待品の価値を上回る逆日歩が発生する可能性があるため、注意が必要です。一般信用短期の在庫がある場合は、逆日歩が発生しないこちらの利用をご検討いただくことがよいと考えられます。また、「つなぎ売り」をした場合、信用取引の「売り」により、配当調整金を支払う必要が出て、実質的に配当を受け取れなくなるなど、重要な注意点*(下記脚注の詳細参照)があります。メリットとデメリットを十分理解した上でのご利用をお願い申し上げます。

重要な注意点 ~つなぎ売りを利用した場合の「配当金(現物と信用)受け払いの差額」~

※権利付き最終日の大引け時点でつなぎ売りをしている場合、現物については税金が差し引かれた配当金(配当金の約80%)を受取り、一般信用売り建玉については配当落ち調整金(配当金の100%相当)をお支払いいただきます。したがいまして、配当金の約20%相当の差額をお客さまにご負担いただくことになります。 ※権利付き最終売買日と権利落ち日をまたいで信用売建玉がある場合、権利落ち日に予想配当金相当額(予定配当調整金)をあらかじめ委託保証金現金から拘束させていただき、配当金が確定後に拘束金から支払いを行います。信用売建玉に対する支払予定配当金相当額合計(予定配当調整金合計)は、ログイン後ページ内「口座管理」>「口座(円建)」>「信用建余力」>「建余力・追加保証金」の「増担保・配当調整金」に表示させていただいております。

20万円以下で買える「9月優待銘柄」 20万円以下で買える「9月優待銘柄」
(画像=SBI証券)

一部掲載銘柄を解説!

サイバーエージェント(4751)~「ABEMA」のプレミアム利用料(月額1,080円)の無料クーポンを贈呈

デジタル広告で国内トップ級企業。ブログ→スマホ→動画と時流に合った経営戦略をとることで、継続的な事業拡大を行っており、1998年の創業以来、連続増収が継続しています。

現在は、インターネット広告代理店業の他、インターネットTV局「ABEMA(アベマ)」を擁するメディア&IP事業や、「ウマ娘プリティーダービー」などのオンラインゲームを提供するゲーム事業を展開しています。

株主優待では、所有株数に応じ、「ABEMA」のプレミアム利用料の無料クーポンが付与されます。同時視聴が2台まで可能で広告表示のないプランです。

・100株~499株 「ABEMAプレミアム」利用料3カ月無料クーポン
月額料金は1,080円なので、計3,240円分お得になる計算です。

・500株以上 「ABEMAプレミアム」利用料12カ月無料クーポン
月額料金1,080円×12月なので、12,960円お得になる計算です。

→その他注意事項や利用条件等のご注意事項がございますので、詳細は 同社HP(外部サイトに遷移) でご確認をお願いします。

AOKIホールディングス (8214)~「AOKI」や「快活クラブ」で使える

インターネットカフェ「快活CLUB」や、スーツ・フォーマル服の「AOKI」、カラオケの「コート・ダジュール」等、ファッションやエンターテイメントなど複数事業を展開。郊外型中心の店舗構成の脱却を図り、収益性の見込める都心や駅前など好立地への出店・移転を拡大中です。

業績推移は堅調で、直近では1Q(4-6月期)として5期連続増収を達成。コスト上昇等が重しとなる一方で、経費コントロールや、各事業で既存店売上が増収となったことなどが寄与し、会社計画の通期業績予想の進捗に対し、各利益はやや上振れているもよう(会社側)です。

2024年6月に『資本コストや株価を意識した経営の実現について』を発表し、株主還元の方針を強化。数値目標は、配当性向50%以上、DOE(株主資本配当率)3%以上のいずれか高い方を選択とされています。業績拡大に伴い、今期(26.3期)は4期連続増配となる見通しです。

株主優待では、所有株数に応じ、下記のお得な電子チケットが付与されます。

【AOKI、ORIHICA(フォーマルウエア等の販売)】
・100株以上 1,000株未満 20%割引 5回
・1,000株以上 20%割引 10回  ※他の割引券・割引特典と併用可能で、公式オンラインショップでも利用可能です

【快活CLUB(インターネットカフェ)、コート・ダジュール(カラオケ)】
・100株以上 1,000株未満 施設および飲食料金 総額20%割引 10回
・1,000株以上 施設および飲食料金 総額20%割引 30回 ※他の割引券および割引特典並びにサービスとの併用不可

【アニヴェルセル(ブライダル)】
・100株以上 婚礼10万円割引 1回  ※アニヴェルセル各施設での披露宴(大人列席者数30名様以上)の申込時に提示で、婚礼費用の総額より10万円(税込)割引

【アニヴェルセルカフェ(飲食店)】
・100株以上 1,000株未満 10%割引 5回
・1,000株以上 10%割引 10回 ※他の割引券との併用不可

→その他注意事項や利用可能店舗等のご注意事項がございますので、詳細は 同社HP(外部サイトに遷移) でご確認をお願いします。

日本空調サービス(4658)~25年8月末、株主優待の新規導入を発表

空調設備のメンテナンス及びリニューアル工事。メンテナンスが売上高の60%以上(25.3期)を占めており、病院や研究施設、工場など、専用の設備や高度な技術力が求められる分野をメインに事業を行っています。

メンテナンス部門で顕在化した設備やシステムの入れ替えや導入を行うリニューアル工事が業績拡大を牽引しています。省エネ・環境規制の強化というマクロの追い風もあり、改善需要は底堅いです。今期(26.3期)の会社予想売上高は4期連続で過去最高を更新する見通しです。株主に「4658れる(ヨロコバれる、同社銘柄コード)」企業を目標に掲げており、純資産配当率(DOE)5%、1株当たりの年間配当金の下限は40円(今期計画は年間45円)を目安に設定しています。配当性向は当期の業績に連動しますが、DOEは自己資本に基づくので、安定的かつ継続的な株主還元指標といわれています。

8/26(火)、株主優待制度の導入を発表しました。9/30(火)を割り当て基準日として、100株以上保有の株主に、1,000円相当のQUOカードが贈呈される予定です。

→その他注意事項等がございますので、詳細は 同社HP(外部サイトに遷移) でご確認をお願いします。

▽当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。

鈴木 英之
鈴木 英之
SBI証券 投資情報部長
・出身:東京(下町)生まれ埼玉育ち
・趣味:ハロプロの応援と旅行(乗り鉄)
・特技:どこでもいつでも寝れます
・好きな食べ物:サイゼリヤのごはん
・好きな場所:秋葉原(末広町)
ラジオNIKKEI(月曜日)、中部経済新聞(水曜日)、ストックボイス(木曜日)、ダイヤモンドZAIなど、定期的な寄稿も多数