この記事は2025年11月12日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
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2025年11月12日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

昨日11日(火)に発表されたADP民間雇用統計によると、米企業は10月25日までの4週間に平均で週当たり1万1250人を削減したようだ。今回のデータは10月後半の米労働市場が前半に比べて減速したことを示唆していることになり、雇用情勢は徐々に悪化。総じてドルは軟調に。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円はここのところ、154.50円がどうしてもブレイクできず、今回の局面の高値も154.495円止まりだった。高市トレードが始まって以来どうしても155.00円はもとより、154.50円すらつかない。

マーケット関係者に聞いても、154.50円に巨大なバリアがあるとは聞いていないのだが、強烈なレジスタンスとなっている。そのため、155.00円は「片山シーリング」と言われ、それが近づくと片山さつき財務相が口先介入をするのではないかとの警戒感がマーケットに拡大している。

高市内閣は責任ある積極財政を推進するため、基本的に「株高、円安」を誘引。ただ政府は急激な円安は避けたいため、155円が近づくと口先介入が増えるのではないだろうか。

しかし時間の経過とともに、結局155.00円をブレイクし、じわじわと158円に向かう展開を予想。 また個人的には片山シーリングは155円ではなく、160円ではないかと思っている。

よって米ドル/円は押し目があればロングにしたいが、押しが浅いので基本はスイスフラン/円を筆頭としたクロス円を中心にトレードしていきたく、メルマガで述べていたとおりスイスフラン/円のロング継続で臨みたい。

▽スイスフラン/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。